高品質なバター、チーズを供給 ニーズ変化に技術力で応えるアイルランド産乳製品

人口が500万人に満たないアイルランドでは、その数倍の需要をまかなうのに十分な乳製品を生産。北半球で最長の生育期間に恵まれた牧草の恩恵も受け、高品質のバター、チーズ、パウダー製品の生産に重点を置く。

なかでも牧草が95%を占める飼料で育てられた乳牛の生乳によるグラスフェッドバターは、世界的ブランド「ケリーゴールド」が本拠を置くアイルランドがその代名詞となるほど、広く知れ渡った存在だ。

チーズは、19年に30万2千378tを輸出。とりわけ有名なチェダーチーズのほか、近年はモッツァレラ、セミハードタイプなどでも生産能力を増強している。

また粉ミルク、脱脂粉乳、カゼイン、全脂粉乳、バターミルクパウダーなどの粉乳製品や特殊栄養強化粉乳などの生産でも、アイルランドは高評価を獲得。世界の乳児用粉ミルクの約13%を生産する。厳しい基準と規制を満たす高品質の乳資源と原料確保のため、栄養食品を展開する多国籍企業も同国に拠点を置く。

同国の酪農産業が誇る高い技術力と最新の設備が、グラスフェッドバターをはじめとした一流ブランド創出の背景。時代とともに変化するさまざまな要求にスピーディーに対応する産業構造が、アイルランドの乳製品を世界中の消費者に確実に届けることを可能にしている。