ピーカンナッツ 米・メキシコとも減産 干ばつ影響、高騰見込み

唯一の北米原産ナッツとして、先住民族の時代から数千年にわたり利用されてきたピーカンナッツ。今シーズンの収穫が最盛期を迎えた米国南部とメキシコに続き、米国西部での収穫も始まった。

今期は米・メキシコ両国とも減産の予想。前期からの繰入在庫量も減っており、総供給量は26%減の6億4千137万9千ポンド(約29万1千t)と11年ぶりの低水準が予想されている。

今シーズンは裏年に当たることに加え、ここ数年の干ばつによる水不足が大きく影響した。

米国でも主産地ジョージアでの減産が著しく、ほかの東部州でも減産となる見込み。一方で、本格シーズンを迎える米国西部の生産量は干ばつが比較的軽微だったため、平年作を確保できそうだ。米国内トータルの生産量は16%減となる予想だ。

また、例年米国を上回る生産量を誇るメキシコだが、今期は減産だった昨年からさらに42%もの大減産となり、米国産を下回るとみられる。

米国内を中心に需要は堅調に推移する中、供給量減少によって原料価格の高騰が進みそうだ。