輸入チーズに新風 デンマーク産「アーラブコ」浸透 スイーツとのコラボやスーパーのデリカで広がり

エム・シー・フーズが輸入販売するデンマーク王室御用達のアーラフーズのクリームチーズブランド「Arla BUKO(アーラブコ)」が輸入チーズ市場に新風を巻き起こしつつある。

今年、パッケージに「Arla BUKO」のロゴをデザインしたスイーツや菓子が相次いで発売されたほか、大手スーパーのデリカコーナーへの採用が拡大。成功事例の水平展開として、フードサービス部門を強化する親会社の三菱食品が各方面へ提案を強化していることも手伝い、来年以降の新規採用も続々と決定しているという。

「Arla BUKO」は、デンマーク国内売上ナンバーワンのクリームチーズで、豊かな自然の中で育った牛の新鮮なミルクから作られている。バターの代わりに「Arla BUKO」のクリームチーズ(ソフトタイプ)を使用することで、バターよりも軽い食感に仕立てられるなどの特徴がある。

「『Arla BUKO』愛好者のサイトが開設されるなど、引き合いが強まっている。もともとは高級ホテルや有名洋菓子店のパティシエが愛用し、最近では製菓・製パン用原料としても幅広く利用されてきたが、コロナ禍で定着したスイーツ作りやおつまみ・前菜などの家庭内消費にも広がり、新たな需要創出が期待される。来年は添加物不使用のソフトタイプ300gの拡販を検討している。300gはアイスクリームディッシャーで簡単に定量をすくい取れ、肉・魚料理のトッピングやソースに好適で、サンドイッチのスプレッドなどへの使用も訴求ポイントとなっている」とエム・シー・フーズの手代木和人社長は語る。

なお、アーラフーズは酪農協同組合を母体とし、使用する生乳のほとんどは組合員である酪農家自身が供給している。同社の供給量は、デンマーク牛乳総生産量(年間約46億L)の約90%を占めている。