サントリーロジスティクス 埼玉県に新配送センター 最先端DXでスマートロジ

サントリーロジスティクスは11月から新物流拠点「浦和美園配送センター」を稼働させた。武藤多賀志社長は「サントリー製品の首都圏への安定供給を図る基礎ができた」と胸を張る。

サントリーグループでは、首都圏ネットワークの変更に取り組み、3年前に埼玉県内に配送センターを置くことを決定。これまでは三郷、草加のセンターから埼玉県東南エリア、千葉県の西北エリア、東京都内の一部に年間で約5千万箱を配送していた。

浦和美園配送センターは約1万2千坪と大型の施設となった。地上5階免震構造で、3~5階を賃貸。バース数39、トラック待機場18台。三郷・草加と合わせて約2万坪の体制を確立したことになる。

武藤多賀志社長(サントリーロジスティクス)
武藤多賀志社長(サントリーロジスティクス)

今回のセンターでは、乗務員や倉庫荷役の負荷軽減と省力化を図り、デジタルトランスフォーメーション(DX)施策を進めた。特に自動運転フォークリフト(AGF)を導入。3階では有人作業場とAGF作業場を完全に分離。チェーンコンベアと組み合わせることで、AGFの課題だったスピードの遅さを効率的に補い、パフォーマンスの最大化を図った。AGFエリアでは、有人作業と比べて工数を約30%削減できる見込みだ。

システムは豊田自動織機とサントリーHDが共同開発し、特許申請中。AGFは1台2千万円ほどで4台を導入。数億円ほどの投資だ。有人と無人のエリアを分けることで、無人のAGFの移動距離を最小化した。

フォークリフトにはドライブレコーダーを搭載し安全教育のツールとして利用するが、データの分析にAIを使うことで、より効率的にチェックできるようになったという。また無人予約システムやバース予約システムを導入。全体では従来の技術と比較して工数を約15%削減できる見込みだ。また感染予防対策やトラック待機時間削減も期待できる。

フォークリフトにはリチウムイオン電池・再生可能バッテリーを活用することで、温室効果ガス排出量削減にも取り組み、さらにDX促進で持続可能な社会の実現や、AI活用による汚破損、労災事故抑制が図られることもあり、さいたま市SDGs企業認証制度の取得を目指す。

バース予約システムや無人受付は比較的早い時期に他拠点へ横展開を図れるとみており、また将来的にはチェーンコンベアシステムと組み合わせたAGFも協力会社とともに利用したいという。

ネットワークの再編を進めることで無駄な移動距離を解消しCO2削減につなげ、またグループでは東から西への運送量が多いことから、効率的な輸送距離の短縮、リードタイムの縮小を進める考えだ。