ミツカングループ 上期売上7%減 家庭用、昨年の反動影響も納豆は過去最高更新

ミツカングループは11月25日、2021年度上期(3-8月)の業績概要を発表した。合計売上高は前年比7.0%減の1千145億円。前年に苦戦した業務用商品は回復基調にあるものの、前年に大きく伸長した家庭用商品が前年の水準には及ばず、グループ全体としては減収となった。

21年2月にオーラムアメリカ社へ譲渡した北米ペッパー事業の売上減も減収要因の一つになったが、ペッパー事業を除いた売上高は新型コロナウイルス感染症の影響がなかった19年度上期の水準を上回った。海外売上高比率(グループ合計売上高に占める北米、欧州、アジアの売上高)は50.2%となった。

日本+アジア事業売上高は2.2%減の575億円。国内の家庭用売上高は5.0%減の464億円となった。うち食酢は5.5%減の148億円、ぽん酢は7.5%減の67億円、つゆ・鍋つゆは6.6%減の67億円、納豆は0.9%増の139億円。国内の業務用売上高は8.0%増の99億円となった。

家庭用のぽん酢、つゆ・鍋つゆは前年に及ばなかったものの、19年度上期の水準を上回った。家庭用食酢も前年に及ばなかったが、食酢ドリンク「フルーティス」シリーズは5%増と伸長。家庭用食酢全体としても19年度上期の水準を維持した。

納豆は、15年度上期から7年連続増収となり、過去最高売上を更新した。「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」が23%増と大幅伸長。「金のつぶ ご飯に合う濃厚タレ」シリーズも貢献した。業務用は増収となったが、19年度上期の水準には及ばなかった。

北米事業売上高は14.3%減の496億円。パスタソース事業は大きく伸長した前年に届かなかったが、「ラグー」「ベルトーリ」の両ブランド計で19年度上期の水準を維持した。調味料事業は業務用や日本食ビジネスの食酢を中心に大きく伸長した。家庭用ブランド商品では前年に伸長したクッキングワインなどのスペシャリティな商品も前年の水準を維持した。

欧州事業売上高は14.5%増の73億円。「ブランストン」「サーソンズ」といった家庭用ブランド商品は大きく伸長した前年に及ばなかったものの、19年度上期の水準を上回った。テイクアウトやデリバリーでの需要が伸びた日本食ビジネスが好調に推移した。