首都圏を軸に食品スーパーを展開する紀ノ国屋が18日、中部地区初出店となる「KINOKUNIYA 名古屋名鉄百貨店」をオープンした。通算39店舗目。首都圏以外では、昨年4月の京都、今年5月の広島に次ぐ3店舗目となる。話題のPB商品をはじめ、おいしさや安全にこだわった約4千アイテムをラインアップ。人気のエコバッグは専用コーナーを設けた。同社・富田勝己社長も「名古屋は購買力のある人、食にこだわりのある人が多く、大いに市場性を感じる。まずはここを成功に導きたい」と抱負を語った。
「KINOKUNIYA 名古屋名鉄百貨店」は、名古屋駅から続く名鉄百貨店メンズ館地下1階にオープン。名鉄百貨店のユーザー層とも合致する40~60代女性をメーンターゲットに、駅チカ立地を生かして20~30代の取り込みも狙う。
売場面積は約60坪。約4千アイテムのうちPBが2割弱を占める。カテゴリー別内訳は、加工肉や惣菜で約100アイテム、和洋日配・デザートは約550アイテム、パンが約80アイテム、菓子は750アイテム強、加工食品約2千アイテム、冷凍食品は約120アイテム、雑貨・エコバッグが約160アイテム。
PBでは、地元愛知県碧南市のヤマシン醸造が製造し累計販売20万本を突破した「贅沢な卵かけトリュフしょうゆ」(税込1千80円)や、菓子部門3年連続販売数第1位の「ラー油せんべい」(同399円)、「福岡県産あまおう いちごバター」(同1千188円)などの人気商品が勢ぞろい。
名古屋店オープンを記念し、「ALL国産 愛知県産いちじくのジャム」(税込1千620円)や、岡崎市のカクキューの八丁みそを使った「味噌カステラ」といった同店限定商品も用意した。
また、名古屋進出に向けて開発した味噌かつ丼やきしめんなどは、今後他の店舗でも取り扱いを行っていくという。

エコバッグは色・デザインを豊富にそろえ、名鉄百貨店のシンボル「ナナちゃん」をモチーフにしたデザインの「ナナちゃん保冷バッグ」「ナナちゃんランチ保冷バッグ」も販売。初日に用意した分はすぐに完売となった。
同社では、特別販売会チームを組織し1~2週間の臨時店舗を全国で展開。そこで利用客の声を聞き、市場や競合店の模様をリサーチ。首都圏以外での店舗展開に道筋をつけてきた。
今回出店した名鉄百貨店サイドも「名古屋の皆さまが待っていたと思う。紀ノ国屋さまの高い集客力で、デパ地下の一層の賑わいと他のフロアへの誘客を期待したい」とする。
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