雪印メグミルク 業務用回復途上も 家庭用は堅調持続 西尾啓治社長

「業務用はいまだ回復途上にあるが、家庭用はおおむね堅調に推移した」(西尾啓治社長)。コロナ禍が続いた今上期、減収増益となった雪印メグミルクだが、下期は価格に頼らないプロモーションや高付加価値商品、差別化商品を拡販することで収益拡大につなげる。

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家庭用乳製品はおおむね堅調に推移した。バターは家庭用に前年需要増の反動があり減収となったが、業務用の回復で全体では前年並み。油脂はバター代替需要が減ったことなどから減収。原料高などコストアップに対応するため、10月1日出荷分から価格を改定した。チーズも全体では減収だが、ナチュラルチーズは堅調に推移している。コロナ前と比較すると、上期の売上高は19年度比では伸長しており、家庭用需要が拡大定着しているものと判断している。今後もメニュー提案などにより、家庭内需要を維持拡大していきたい。

家庭用チーズではナチュラルチーズが好調。なかでも「さけるチーズ」は着実に販売が拡大しており、今上期も販売増だ。現在、販売物量増に対応するため、大樹工場(北海道)のライン増設工事を進めている。新しい生活様式により在宅時間が増加するなど家庭内需要が定着化している。それに合わせたマーケティング活動を行っていく。プロセスチーズではおつまみ需要に対応し、主力の6Pチーズに新商品を投入した。ナチュラルチーズではカマンベールチーズの食べ方提案として「カマンフォンデュ」など価格訴求によらないプロモーションで最需期の販売を拡大していく。

飲料・デザート類セグメントは、夏場の天候不順などで飲料類が奮わず、全体としては減収。ヨーグルトでは「ガセリ菌SP株ヨーグルト」が着実に販売回復し、デザート類も引き続き好調だった。全体では高付加価値商品の(売上)構成比がアップしたことで増益となった。3月には白物飲料の高付加価値商品として、飲料タイプでは日本初の骨密度を高める機能性表示食品「MBPドリンク」を発売したが、着実に売上を伸ばしている。下期も機能の理解促進、販売拡大を図っていく。

「ガセリ菌SP株ヨーグルト」シリーズは、昨年度上期こそ苦戦したが、下期から回復傾向。在宅時間の増加による運動不足が懸念されるなか、内臓脂肪低減機能のパッケージでの訴求に加え、テレビCMと連動した売場展開を図っている。デザートは昨年度、コロナ禍による巣ごもり需要もあり売上高を伸ばした。今年度は新しい生活様式の消費スタイルの定着により勢いを持続し、シェアを伸ばしている。今後も商品力強化によりシェア拡大を目指す。

ニュートリション事業分野では昨年度、定期購入型通販ビジネスを展開する機能性食品事業が在宅率上昇、健康志向の高まりなどが追い風となり、Webプロモーションによる定期購入客が大きく伸長した。「MBPドリンク」の発売に伴うブランド認知の相乗効果もあり、今期に入ってからも着実に伸長している。今後も成長ドライバーの一つとして育成していく。