カゴメ 害虫対策トマトの開発で農林水産大臣賞

カゴメは、令和3年度民間部門農林水産研究開発功績者表彰において、「ジャガイモシストセンチュウ対策としての抵抗性加工用トマトの開発」が農林水産大臣賞を受賞した。

民間部門農林水産研究開発功績者表彰は農水省および公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会が共同で実施し、民間の農林水産研究開発に関して優れた功績をあげた人を表彰するもの。

カゴメでは、北海道で加工用トマトの露地栽培を行っており、そこでは土壌害虫のジャガイモシストセンチュウが大きな障害だった。ジャガイモシストセンチュウはトマトやジャガイモなどの根に寄生し、大きな減収となっていた。そこで同社では、ジャガイモシストセンチュウ抵抗性のある加工用トマト品種「KGM191」を開発。トマトの減収を防ぐだけでなく、栽培を通して土壌中のジャガイモシストセンチュウ密度を低減できる効果がある。

同社では「KGM191を活用することで、北海道における持続的な加工用トマト栽培および調達が可能になり、ジャガイモシストセンチュウ根絶への取り組みの一つとして日本農業全体にも貢献ができると考えている」と語っている。

受賞者はカゴメのイノベーション本部の松下航氏、山岡浩一氏。