全盛期から半減以下の喫茶店にコロナが追い討ち 苦境克服へ難波里奈さん監修「純喫茶ジャーニー」 キーコーヒーが情報サイト

キーコーヒーは1日、喫茶文化の継承の取り組みとして純喫茶に関する情報やSNSの投稿を一元化した純喫茶情報サイト「純喫茶ジャーニー」を公開した。

軒数が減少傾向にあり、そこへコロナ禍が追い討ちとなり一層厳しい環境にある喫茶店の活性化が目的。

1日発表した柴田裕社長は「1970年代に喫茶店は増え始め80年代には全国に15万軒くらいあったが、今は半減以下の7万軒くらい。今年は“喫茶文化の継承”を掲げて“推し喫茶”のSNS施策や家庭用では喫茶店の味わいをテーマにした商品を発売した。秋からは純喫茶のコミュニケーションで特にこれまで喫茶文化に馴染みのなかった若年層に親しみを持っていただきたい」と語る。

キーコーヒーの柴田裕社長、難波里奈さん、武田憲人編集長。純喫茶の魅力を語り合った
キーコーヒーの柴田裕社長、難波里奈さん、武田憲人編集長。純喫茶の魅力を語り合った

純喫茶は近年、インスタグラムで「#純喫茶巡り」のタグが付いた投稿が6万件にのぼるなど若年層を中心に再注目されている。

今回、その動きを一過性のブームではなく文化として根付かせるためコミュニケーションを強化する。

「純喫茶ジャーニー」のネーミングには、“純喫茶の魅力を知り、純喫茶を巡ってほしい”との想いが込められている。

サイトでは、純喫茶に造詣が深い難波里奈さんが監修を務め、さまざまな媒体に掲載されている純喫茶に関するトピックスを紹介。インスタグラムの「#純喫茶ジャーニー」のタグが付いた投稿もサイト上に自動収集される。加えて、その中から難波さんが選定し店舗の紹介記事を寄稿する。

難波さんは、会社員でありながら仕事帰りや休日に純喫茶を利用し、純喫茶に関する多数の著作もある。(写真下記事続く)

情報サイト「純喫茶ジャーニー」(キーコーヒー)
情報サイト「純喫茶ジャーニー」(キーコーヒー)

純喫茶に魅了されたきっかけについて、難波さんは「もともとコーヒーが好きで日常飲んでいたが、昭和の影響を色濃く残す家具・雑貨などに惹かれ、日替わりの自室として純喫茶を訪れたら楽しいのではないかと考えるようになった」と説明する。

ゲストに招かれた雑誌「散歩の達人」統括編集長の武田憲人さんは、純喫茶の魅力について「街の特長がよく表れ、街の顔になっているところが一番の魅力。純喫茶はたいてい古い喫茶店で街に根ざしている。そんなにこぎれいではないが落ち着く、そんなに派手ではないけどおいしいものがちゃんと出てくる」と指摘する。

地域振興も見込む。柴田社長は「地域の振興に純喫茶が役割を果たせれば、そこに人が集まっていく」との見方を示す。

客層について難波さんは常連以外の利用を呼びかける。「世代交代もあるので常連さんだけではいつかお客さんがいなくなってしまう。さまざまな方に利用してもらえるように、サイトでは室内の様子をわかるようにするなど純喫茶を訪れるきっかけをつくっていく」と述べる。

手前が「よくばり純喫茶セット」のナポリタンとプリン、奥が「ノスタルジックな六本木リングシュー」(アマンド六本木店)
手前が「よくばり純喫茶セット」のナポリタンとプリン、奥が「ノスタルジックな六本木リングシュー」(アマンド六本木店)

純喫茶の魅力発信にはフードメニューも欠かせないことから、難波さんは、アマンド六本木店(東京都港区)で11月20日まで期間限定で提供される「アマンド純喫茶メニュー」も監修。

純喫茶の王道メニューであるナポリタン・プリン・クリームソーダが楽しめる「よくばり純喫茶セット」(税込1300円)とアマンドで昭和時代に提供されていたサンドイッチを復刻させた「復刻!特別サンドイッチ2021」(税込1000円)を取り揃えている。

ドリンク・スイーツでは、「クリームソーダ」3種(各種・税込800円)、「思い出のゼリー3種セット」(税込760円)「ノスタルジックな六本木リングシュー」(税込580円)を品揃えしている。