業務用塩を価格改定へ 収まらぬ燃料費高騰で

製塩大手のダイヤソルト(熊野直敏社長、東京都中野区)は、来年4月から食品加工等に使用する業務用塩の販売価格を1kgあたり9円以上値上げする。対象商品は「食塩」「並塩」「特級塩」「白塩」「造粒塩」などすべての業務用塩。

価格改定は、石炭をはじめとするエネルギー関連コストの急騰によるもの。なかでも世界的な供給不足となっている石炭単価は、今年度始め約3倍に高騰し、秋口以降も約2倍で推移している。同社はこれまで燃料費、輸送費などの合理化を徹底しコスト削減を実施してきたが、自助努力での燃料コスト回収は困難な状況となった。

製塩大手では、定期的に実施している保守・メンテナンスコストに加え、今後は低炭素社会実現に向けた設備投資が不可欠となっている現状から、事業継続に向け、価格改定が不可避との認識が広がっていた。