ニチレイ コロナ禍で生産停滞の冷凍鶏肉商品 労働力確保難航も来年上期にフル稼働へ

ニチレイの大櫛顕也社長は2日の会見で、コロナ禍で悪化したタイで生産する鶏肉商品事情について「来年の上期にはラインのフル稼働に戻せるのでは」との見通しを示した。

タイでは新型コロナウイルス感染拡大で、一時帰国した外国人労働者の再入国が規制されており、工場の労働力が不足。ラインの稼働率が低下し、日本国内で展開する企業の業績にも影響を与えた。7~9月の感染拡大では特に厳しい状況だったという。

ニチレイでも工場のライン確保に手を打ち、宿舎に従業員を留め置くといった封鎖生産を行うなどしたが、従業員の健康問題や一時帰国する労働者もあり、稼働に影響が出た。省人化を図るもカバーしきれなかった。

他産業でも同様な事態が発生しており、タイ国内では労働者の確保が厳しい状況だ。タイ政府が規制を緩和すれば戻ると予想するも時期は未定であり、今の従業員の確保に向けた施策を講じるという。

来期に向けては設備投資計画を見直すなどしている。また、他国へのOEMや国内の商品で代替するも、落ち込んだ分を確保できているわけではない。

日本国内で流通する鶏肉の総量はかなり減少したといい、年末には他の時期に比べて1.5倍ほどの需要が生じることから代替に力を入れるが、「全量は賄えない」(大櫛社長)と話し、ほかの商品での提案なども模索する。