店に「驚き」「わくわく感」を 商圏特性に合わせた売場づくり加速 セブン-イレブン下期商品政策

セブン-イレブンは今下期の商品政策として、引き続き「味・品質」の追求を中軸に、伸長カテゴリーのさらなる強化と苦戦カテゴリーのてこ入れ、新機軸商材の投入など差別化商品の開発に力を注ぐ。また「脱ワンフォーマット」の下、立地別・地域別、個店ごとの商圏・顧客特性を踏まえた品ぞろえ・売場作りを加速。新たな切り口での商品・サービス提案も図っていく。

「長引くコロナ禍で消費者の行動様式は大きく変わったが、行動制限が続く中で慣れや飽きも出てきている。上期政策にプラスして、これからはお店に驚きやワクワク感が必要」と、青山誠一取締役執行役員商品本部長は10月28日に開催されたWeb説明会で語った。

今上期においてサラダや惣菜といったデリカ部門やスイーツカテゴリー、食卓応援分類が引き続き高伸。なかでも「カップデリ」は、選べる楽しさと買い合わせのしやすさで支持を拡大。製法・製造技術の見直しで長鮮度化の実現、プラスチック使用量の削減にもつなげている。

今後飲酒機会が増える12月にはアヒージョやぺペロンチーノ風サラダなど酒のつまみにもなる洋風商材を、1月にはデパ地下をイメージしたプチ贅沢、高付加価値メニューの投入を予定する。

冷凍食品も引き続き好調。デリカ商品だけでなく、野菜やスイーツ、フルーツも好調で、今後は品ぞろえを増やしていく計画。デリカ商品については大手食品メーカーに加え、デイリーメーカーも参画し、商品開発の陣容を強化した。

現在の最注力商材はパスタ関連で、一部先行展開している「レンジで旅するシリーズ」(ジェノベーゼ・ゴルゴンゾーラ・アラビアータ)は12月中旬までに全国に拡大。さらに新商品として、レストラン品質の冷凍パスタ―ソース3品(ボロネーゼ・蟹トマトクリーム・ペスカトーレ)を11月8日週から先行発売し、来年2月以降には取扱店を広げていく。

「セブンプレミアム」のデリカは、コロナ禍の内食需要拡大で20年度に大きく数字を伸ばしたが、「供給に追われるあまり商品が進化できなかったことが反省点」として、全体の底上げを急ぐ。「金のビーフカレー」を先行事例に、デイリーメーカーの既存工場内に「セブンプレミアム」の製造ライン設置を進めているが、「まだまだ進化させられる。今後は専用工場の建設もお願いして、来年から再来年にかけて新たな商品群が投入できると考えている」。

「セブンプレミアム」の全体施策に関しても、「セブン&アイグループ各社の開発担当者が集結し、そのコンセプトである「価格よりも質」「グループのどの店でも同じ価格で売れる」ことがきちんとできているのか、全商品検査を現在実施しているところ」という。

さらには、グループSMで販売上位の「セブンプレミアム」商品をCVSに移植する取り組みも推進。北海道に続いて、「東北や、ここにきて価格競争が激化している中京地区などで優先的に新しい商品を導入していく」計画だ。

カウンター商材では、「お店で揚げたカレーパン」や「スムージー」の展開を拡大する。「お店で揚げたカレーパン」は、デイリー工場の知見を生かしたコクと旨味とスパイス感を引き立てるルゥが味の決め手。加えて「店頭で揚げたての商品が買えるワクワク感を提供する」。この10月現在、6千店で販売を行っているが、今期末で約1万店、来春以降は約1万5千店まで導入拡大を進める。

「スムージー」も現在は東京地区の500店にとどまっているが、今後首都圏を中心に導入店を増やし、来上期中に約5千500店体制を目指す。

この下期の強化項目の一つに掲げるのがベーカリー商品。健康志向を背景に、食物繊維含有量が高く、糖質・脂質が非常に低い黄えんどう豆を配合した「糖質控えめ」シリーズを新展開。11月中旬から第1弾商品「糖質を控えたシナモンロール」と「同ハムチーズデニッシュ」を発売する。

ラストワンマイル政策では、「ネットコンビニ」のビジネスモデル確立を急ぐ。リアルタイムでの在庫連携やサービス料の設定など課題は残るが、「確実に注文件数は伸びている。今後システム改修を加えながら、今期末に1千200店、25年度には全国展開につなげ、お客様の利便性を高めていきたい」とする。