伊藤ハム「グランドアルトバイエルン」 知名度生かし飲食店で活用、メニュー単価アップへ 家庭と業務用、ブランドの相互乗り入れ加速

伊藤ハムは、知名度の高い「グランドアルトバイエルン」(GAB)などの家庭用の有力ブランドを業務用で発売する一方、業務用商品を家庭用で販売し、ユーザー需要を相互に還流させ、それぞれの業界の底上げを図る。

業務用として発売する家庭用のブランドは、GABの他、「ポールウインナー」「ベルガヴルスト」、専門店監修商品など。飲食店では、知名度の高いブランドを店のメニュー名や販促物に使用できることになり、独自性がアップするほか、来店動機や客単価増、現場での手間削減などが期待できる。

主な新商品は、GABブランドから、IQF(個別急速凍結)のスライスタイプ「IQFグランドアルトバイエルン輪切りスライス500g」は、ピザやパスタのトッピングに好適。ロングタイプの「グランドアルトバイエルンロングW35」(1袋700g、1本約35g)や、「グランドアルトバイエルンフランク50」(1袋500g、1本約50g)は、例えば「GABドッグ」など、外食店の他、ベーカリー店でも活用しやすい。

またコロナ禍以降、売上1.5倍で推移しているハーブが特徴の「ベルガヴルスト」からは、「ブラックペッパー」と「バジル」の2品を、1袋500g(1本約20g)で12月に発売する。大人が楽しめるポークソーセージとして徐々に人気が高まっており、居酒屋のおつまみ需要や、夫婦二人世帯のブランチ需要など、GABとは異なる購買層の獲得を狙えるのが強み。

「グランドアルトバイエルン」(GAB)輪切りスライスを使用したパスタ
「グランドアルトバイエルン」(GAB)輪切りスライスを使用したパスタ

一方、業務用からの家庭用へは、コロナ禍以降で需要が大幅に拡大している「畜産冷凍食品」を中心に、業務用主力のIQFシリーズなどを強化する。パッケージは裏面にメニュー例を記載するなどの変更を実施し、生協の宅配や小売店向けに提案する。

特に同シリーズは、素材をカットして急速冷凍しているので、使いたいときに使いたいだけ使用出来る。よって、食材ロス0、解凍時間0、カット時間0を一般消費者に訴求していく。

同社の業務用の今上期売上高は前年実績を超えているものの、まだ19年同期比には届いていない。今後は「フードロス削減」「オペレーション効率化」「健康」「価値(単価)アップ」「間口・奥行の拡大」を柱に提案していく。伊藤功一取締役は「業務用は原材料として使用いただくウェートが高い。得意先さまと一緒になってコロナ対策やメニュー開発を検討し、提案を重ね、得意先さまの活性化に貢献していきたい」としている。