大光 コロナ後見据え利益体質強靭に 景況回復・リベンジ消費に備え 金森武社長

長引くコロナ禍の影響で厳しい状況が続く外食・業務用業界。とはいえ、ワクチン接種率も高まり、第5波はピークアウトの様相を呈してきた。ウイルスの動きが活発化する冬に向けてまだまだ予断は許さないが、「明けない夜はない」と大光・金森武社長は「その時」を待つ。

同社の創業は1948年。工場・学校などへの給食食材の卸売を出発点とし、冷凍食品が国内で登場し始めた60年代半ばにはいち早く販売を手掛け業容を拡大。外食産業向けを中心とした「外商事業」とC&Cの「アミカ事業」を両輪に、中部エリアを代表する業務用総合食品商社として成長を遂げてきた。

21年5月期連結業績は、コロナ禍での外出自粛や休業要請などが同社得意先である外食チェーン、ホテル、レストランなどを直撃。「Go Toトラベル」などで盛り返しも見せたが、前年水準には遠く及ばなかった。

一方、アミカ事業は、外食事業者の来店客数が減少したが、一般消費者の来店が増加。リピーターも増えて売上を下支えした。

今期は、第1四半期(6-8月)を終えて売上高前年比は約10ポイントのマイナス。年初来続くまん延防止等重点措置や緊急事態宣言に加え、酒類提供禁止要請が昨年以上に飲食店にダメージを与えている。アミカ事業においても外食事業者の戻りが遅く、一般消費者の利用も前年ほどの盛り上がりに欠けるという。「アミカはイベント需要が大きな売上を占めるが、夏から秋にかけての各種イベントがほぼ消失したのは厳しい」(金森社長)とする。

しかしながら、「昨年と大きく違うのは、ワクチン接種が進んでいること。必ずこの効果は出てくる。リベンジ消費は必ずあると見ている」として、景況回復の機をうかがう。

「コロナ禍では物流の見直しや、新規の種まきを推し進めてきた。売上を追いかけるあまり薄利での商いが多かった点も改め、適正利益が取れるよう1年以上をかけて取り組んでいる。売上が従前の水準に戻ってくれば、利益貢献はより大きくなる。年末年始商戦をどのように迎えるか、現時点ではなかなか見通しきれないが、少しずつでも回復基調に乗せていけば、これまでのマイナスを取り戻せる」とする。

コロナ禍で見えてきたムリ・ムラ・ムダを排除し、組織を一回りも二回りも強靭なものにする。それを次世代に託す。

「企業は安定的に発展をし続けていかなければいけない。ならばチャレンジをするためにも利益水準を上げていくことが重要だ。今後3年、5年は、売上ではなく利益を上げられる体制、体質づくりの強化に邁進していきたい。中堅・若手の育成も進め、次の世代にスムーズにバトンタッチができるようにしていくことがわれわれの一番の仕事だと思っている」。