苦戦するふりかけ市場 「鬼滅の刃」「ひろし」ヒットも昨年特需で反動 不振目立つ混ぜ込みとソフト系

ふりかけは、約400億円の市場規模をもつ。コロナ環境下に入り2年目となった2021年上期以降は、上期に生じた特需の反動、消費者の生活の変化で各社苦戦が続いた。

丸美屋食品「鬼滅の刃」、三島食品「ひろし」のヒットは、市場を覆う特需の反動を和らげたが、2021年春季に入っても苦戦は続く。

特需の反動とはいえ、その中で目立つのは、“混ぜ込み”と“ソフト”の不振だ。

おにぎり向けで使用されることが多かった混ぜ込みとソフトは、行楽やイベントの自粛、ひいては外出自粛により、おにぎりが握られる機会が激減した結果、同両タイプへの需要が減少した。

今春以降も、いわゆる「おにぎらず現象」によって混ぜ込みとソフトの販売不振は継続している。

だが、その中で丸美屋食品が一人気を吐いている。同社の「混ぜ込みわかめ」シリーズは、混ぜ込みのトップブランドでもあるが、昨シーズンは実績比6%割れだった。しかし今シーズンは9月末までにほぼ失地回復している。

同業他社の混ぜ込みが苦戦する中、販売数量を回復させたのは、ブランド力、品ぞろえ、新商品開発など、このカテゴリーでのトップメーカーとしての存在感が十分発揮された結果かもしれない。

ふりかけ売場は、丸美屋食品、永谷園、ミツカン、三島食品、大森屋などをメーンに構成されている。

商品タイプもドライ、混ぜ込み、ソフト、アソート、コラボ商品など多種多様な商品を選択できる売場だ。

特需の反動で目先の数字は厳しく映るものの、コロナ以前と比較すると市場規模は拡大しているはずだが、メーカーの商品開発意欲はここにきてやや減退している。

減退する理由の一つは流通サイドの姿勢だ。感染予防のために商談の機会が減ったこと。さらに特需では、棚に並んでいれば何でも売れたため、スーパーの担当バイヤーが棚替えの必要性をさほど感じていないせいだ。

メーカーサイドも実績割れで苦戦しているなか、新商品の投入を手控えするケースが少なくない。ふりかけに限らず、売場の活性化は、疎かにしてはならない命題。目の前の数字に囚われてはならない。いまは双方とも我慢の時期だ。

(2021年10月18日付食品新聞「ふりかけ特集」から一部抜粋)

ふりかけ カテゴリー別市場動向(インテージ調べ)
カテゴリー別市場動向(インテージ調べ)