ソムリエをロボット化 客の好みに合う日本酒・ワイン、店頭でおすすめ SAKELAVOが新サービス

数多くの銘柄があるワインや日本酒、自分の好みの味を見つけ出すのはかなり難しい。そんな悩みを解決に導く新サービスをSAKELAVO(埼玉県さいたま市、坂下慧志郎社長)が提供している。

ワインや日本酒を味覚センサーで計測し味を数値化して「辛口」~「甘口」、「濃厚でコクがある」~「軽やか」の4つの軸で分類。小売店ではタブレット端末などに入れたアプリ「SAKE RETAIL」を使って取り扱う商品の分布図を表示し、タッチパネルで消費者自身が好みに合った酒を簡単に検索できることで、商品選びを手助け、売上アップにつなげている。関東エリアを中心とした食品スーパーなどで導入が進んでおり、今後も広がりが期待されている。

新サービスは、愛知県安城市のマーケティング会社・カルチベイトジャパンの神谷豊明社長が20年前から構想を重ね、SAKAELAVO設立に尽力した。

神谷社長は安城市の食品スーパー八百芳商店の4代目として生まれ、大学卒業後、大阪でワインの卸業者が経営するレストランに就職。25歳でソムリエ資格を取得し、独立してワインやフランス料理などを提供するダイニングカフェを地元の安城市でオープン。27歳でシニアソムリエの資格を取得した。飲食店経営、食品スーパーの酒売場の状況を見る中で、次のステップとして「ソムリエのロボット化」を思いついた。

ワインは飲みなれていない人が多く、渋さや甘さの感覚が人によって大きく異なるため、ソムリエでも個人の趣向を探るには経験が必要。その解決に向けた初めの一歩として、味覚センサーを購入。味覚をはじめ、香り、色合いの三つについて、それぞれの機械を使って分析を始めた。

これまで6千200種類を計測。その結果から、辛口~甘口、濃厚でコクがある~軽やかの4つの軸の中心となるゼロ地点の赤ワイン、白ワイン、日本酒を開発。新しいユーザーには基準となる酒をまず飲んでもらうことで、消費者自身の好みに合った銘柄を提案することができる。

また、統計を作っていく中で、ワインを飲む人たちの傾向も分かった。多くの人が最初は「甘口で軽やか」なワインを選択し、飲みなれてくると「辛口で軽やか」、さらに「甘口で濃厚」「辛口で濃厚」の順に嗜好が変化していくという。

導入を希望する小売店には「SAKELAVO」のホームページから会員登録してもらうだけで、タブレット端末などは用意してもらうが、システム自体は無料で提供している。その代わり、味の基準となる3種の酒を店頭に並べてもらう。

店舗では、まず取り扱う商品リストで分類表を作成。タブレット端末などで、消費者自身が好みの酒を検索できるように設定する。売れ行きを検証することで、ユーザーの趣向や傾向を導き出し、売場作りの提案もしている。

今後はスマホアプリとの連動を進めており、ログイン機能を付けることで、利用者の閲覧履歴、評価などから、趣向やトレンドを予測。ユーザーに合った商品の提案、品揃えの改善、酒造メーカーの新商品の開発などにつなげてもらう。さらに味に基準を設けることで、海外展開に当たって担当者に説明しやすくなるなど、さまざまな可能性を追求している。