コーヒーギフト スティックに商機 突破口は通年市場 コロナ禍で高まる自家需要やエシカルにも対応 味の素AGF

味の素AGFはコーヒー歳暮ギフト商戦に向けてスティックカテゴリーから多くの新商品を投入した。

コーヒーギフト市場が近年足踏みする中、スティックカテゴリーのAGFギフトが好調なことが背景。通年市場にも挑み、コロナ禍で高まる自家需要やエシカルニーズにも対応する。

AGFギフトと味の素ブランドギフトを含めた2021年歳暮ギフトのテーマは“ありがとうを贈ろう”。

1日発表した武岡正樹常務執行役員は「緊急事態宣言がやっと解除され人の交流の回復が期待できるが、この1年間を振り返ると人になかなか会えず辛い思いをされた方が多いと思う。そうした中で感謝を伝えるギフトの位置づけは上がってきていると考えている」と語る。

江村治彦リテールビジネス部長は、ギフト市場動向について、コロナ禍の外出自粛で贈答件数が微減となる中、5000円以上の高価格帯が微増になったとし「帰省に充てていた費用でよりよいものを贈りたいという気持ちが働き金額の増加につながった」との見方を示す。

このような見立ても加味して、スティックギフトは5000円の価格帯を拡充。「リッチ ミルクカフェオレ」と「リッチ ココア・オレ」の冬季限定フレーバーなどを詰め合わせて新発売した「AGFブレンディ スティック ウィンターカフェオレコレクション」では3000円(44本)と5000円(72本)を取り揃える。

スタンダードなカフェオレ3種に加えスティックブラックをアソートしたコーヒー好きな人への贈答に好適な「AGF スティック カフェオレ&ブラック アソートギフト」は、従来からある通年用3000円(46本)に加えて通年用2000円(30本)と歳暮用5000円(76本)を追加した。

スティックブラックでは、「AGF ちょっと贅沢な珈琲店 スティックプレミアムギフト」から歳暮用5000円(84本)を新発売した。

1000~3000円の通年商品は継続展開していく。

同ギフトは、シングルオリジンタイプのプレミアムブラック2種類(エチオピア・タンザニア)と深く濃い香りと上質なコクのブレンドタイプ2種類(ブラジルブレンド・モカブレンド)を詰め合わせている。

19年歳暮期(10ー12月)に発売開始して20年歳暮期(同)には約1.5倍に拡大した。

「AGFブレンディ スティック ウィンターカフェオレコレクション」㊤と「AGF スティック カフェオレ&ブラック アソートギフト」 (味の素AGF)
「AGFブレンディ スティック ウィンターカフェオレコレクション」㊤と「AGF スティック カフェオレ&ブラック アソートギフト」 (味の素AGF)

スティックブラックの新商品としては「AGF スティックブラック バラエティギフト」を開発。ストレート向けの「マキシム」のスティックブラック1種類とミルクを加えて楽しめるように設計した「ブレンディ」のスティックブラック2種類をアソートしている。

スティックギフトでは高まるエシカルニーズにも対応。スティックギフトに使用しているプラスチックトレイにサトウキビ由来のバイオマス原料を一部添加している。

AGFはコロナ禍によってEmotional(家族との絆を深める)・Enjoy Home(おうち時間を楽しむ)・Ethical(社会貢献につながる消費)・EC――の4つのニーズが高まったとし、今回の歳暮ギフトはこのトレンドを加味して開発された。

瀧川直美リテールビジネス部マーケティング第3グループ長は「4つのキーワードの中でコロナ禍によってエシカル消費が一番変わった点」と述べる。

自家需要ギフトを強化しEnjoy Homeにも対応する。

在宅時間の増加から自家需要が高まり、市場では自宅用ギフトが拡充している。

AGFでは「ブレンディ スティックアソートギフト」を受け取った人からの“おいしかったので自分用に注文したい”といった販売店照会件数が増加。これを受け4種類を詰め合わせた「ブレンディ」スティック50本入りを新発売した。

そのほか自家需要商品として「ブレンディ」ドリップパック70袋入りや「こめ油」と「健康アマニブレンド油」を計6本詰め合わせたヘルシーオイルアソートを新発売する。

帰省や旅行が思うようにできない中、各地のエリア色を強めた商品にも挑む。

各地で好まれる味わいを追求したドリップコーヒーを飲み比べて楽しめる「ちょっと贅沢な珈琲店」プレミアムドリップのアソートギフトには、「東京クリアテイスト」(12袋)「東北コクゆたかブレンド」(4袋)「東海 喫茶店のモーニングブレンド」(4袋)「九州まろやかブレンド」(4袋)の計24袋がアソートされている。

北海道の喫茶店「森彦」の世界感をイメージした「森彦の時間 ドリップコーヒーギフト」も新発売する。

地域色を打ち出したプチギフトも期間限定・数量限定で展開。

北海道・栃木・愛媛・沖縄の観光地で展開中のご当地素材の味わいが1箱で楽しめる「ブレンディ スティック ご当地の味めぐりアソート」(5本)と前述の「ちょっと贅沢な珈琲店」プレミアムドリップのアソートギフトからプチギフト用に4袋入りをラインアップしている。

中元・歳暮ギフト市場が年々縮小する中、AGFは中元・歳暮以外の可能性も探索する。

「通年ギフト・プチギフト・自家需要ギフトといったところに今後の突破口として強化していきたい。母の日や父の日で展開強化して思ったことはメッセージや展開場所での工夫が非常に重要なポイントだということ。現在、商品やチャネルの工夫に現在取り組んでいるところでこの両軸で強化していきたい」(瀧川グループ長)と意欲をのぞかせる。