レギュラーコーヒーで21年間売上No.1 UCC「ゴールドスペシャル」 再活性化へ使いやすくサイズダウン

本格感アピール 新規ユーザー獲得狙う

UCC上島珈琲は、2000年から家庭用レギュラーコーヒーの売上ランキングで、21年連続売上№1のポジションを堅持しているメーンブランド「ゴールドスペシャル」の再活性化に注力する。これは同社が今年から本腰を入れているブランド強化策の一環。1-6月期に「職人の珈琲」と「COLD BREW」の強化に取り組んだところ、ブランド好意度が向上するとともに販売実績も前年を大きく上回ったという。

取材に応じた杉山繁和取締役副社長マーケティング本部長は「UCCにとって大事なことはブランドを強化していくこと。まずは一つ一つのブランドを強化していく。しっかり競合と差別化し、お客様に満足いただける価値で提供する。できるだけプレミアムな価格でお客様との関係を築き、さらに満足していただくことで高いリピート率を実現する。このようにしてブランドを強化していく」と意欲をのぞかせる。

杉山繁和副社長(UCC上島珈琲)
杉山繁和副社長(UCC上島珈琲)

この考えの下、秋冬は本丸である「ゴールドスペシャル」の強化に着手する。「製品強化はもちろんのこと、特にパッケージのリニューアルを行い、消費者に向けてより魅力的な『顔』をつくっていく。店頭活動と連動させながらTVCMも入れてマーケティング投資もしっかり行い、ブランドを再活性化していく」と述べる。

ブランド再活性化に向けてタグラインも変更。渡邊志織マーケティング本部嗜好品マーケティング部部長は「これまで『ずっと、つき合えるおいしさの秘密』としていたが、消費者調査で本格感や品質の良さ、こだわりが伝わっていないことが判明したため『ここまでこだわる、だからおいしい』のタグラインに変更した」と説明する。

今回、課題となる本格感や品質の良さをアピールして新規ユーザーの獲得を図るため、メーンとなる袋入り粉の容量を400gの大容量から330gに変更する。

「『あまり多いと飲み切るまでに酸化してしまうので適量がよい』『容量が下がると買いやすくなる』『一人で飲むのでそんなに多くなくていい』といったお声を踏まえたほか、市場も400g以上の大容量から250~399gの中容量にシフトしていることから消費者ニーズに即した容量変更が必要だと考えた」という。

炒り豆製品は360gも300gに変更し、新規ユーザーのトライアルを促進していく。「炒り豆の購入層は現在50代以上が中心だが、もう少し若い層にも入ってきてもらいたい」との考えだ。

味覚設計は、ブレンドやそれぞれの生豆に合った最適な焙煎プロファイルに見直すことで「後口が良くなり、より甘みとコクを引き出した」。

渡邊志織部長(UCC上島珈琲)
渡邊志織部長(UCC上島珈琲)

パッケージは、品質の良さと本格感を魅力的に表現するため、ブランドロゴをプレミアムなイメージを醸成するシンプルでスタイリッシュなデザインに変更。視認性も向上させるべく、ゴールド色の面積を増やした。下部には、ブレンド名、味覚情報(味わい・★評価)をより分かりやすく記載している。「味覚表現は消費者調査でもお客様がとても大事にされているポイントであることが分かり、より分かりやすくした」と述べる。

「ゴールドスペシャル」の一杯抽出型レギュラーコーヒー(ドリップコーヒー)も刷新。この秋冬から「ゴールドスペシャル」を含め、すべての一杯抽出型製品を「ワンドリップ」の名称で展開する。その理由については「ドリップコーヒーはこれまで簡便や一杯抽出と呼ばれているが、さまざまな調査をした結果、消費者は簡単便利という価値観からドリップコーヒーを飲んでおらず、ほっとする瞬間や、頑張った自分へのご褒美として飲まれていることが分かり、ワンドリップコーヒーの新名称に統一していく」と語る。