スーパー「アルビス」名古屋進出、好発進 重点施策に「社会視点」加わる 池田和男社長に聞く

北陸圏(富山、石川、福井)の食品販売高ベースでの食品スーパートップシェア「アルビス」。ここ6年の売上高年成長率は平均約5%と安定成長を続けており、今期(21年4月~)を初年度とする3か年の第三次中期経営計画が始動。3年後の24年3月期売上高は大台の1千億円を超える計画だ。初年度の今期は7月に初の愛知・名古屋に出店し、池田和男社長は「想定以上に北陸の商品が売れている」と手応えをつかんだ。また、今回の中計から新たな重点施策に「社会視点」を加え、「事業を通じた地域社会の課題解決」に取り組む。池田社長に今後の展望を聞いた。

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【前期決算と中期3か年計画概要】21年3月期は営業収益942億円、経常利益28億円で増収増益。新店寄与と、PCの原価改善による粗利率改善などが奏功した。

本来なら今期は第二次中計の最終年度だったが、コロナ禍でさまざまな環境が変わり、出店候補地も見直したため、改めて今期始動で3か年の「第三次中期経営計画」を策定。これまでの中計の重点施策「お客様視点」「従業員視点」「インフラ・機能視点」の3本柱に、今回から新たに「社会視点」を加え、4本柱で進めていく。

【定量目標】24年3月期に営業収益1千51億円を計画している。新規出店や改装などの投資を積極的に行う。利益面では経常利益率3%以上を目標とした。

【店舗数と新店計画】21年3月期末で61店舗。今期末は新店3店舗が加わり64店舗。その3店は、21年6月に福井県6店舗目の「福井南店」、7月に愛知・名古屋初進出として「中村二瀬店」、9月に石川県内20店舗目で能登地区初となる「七尾店」を、それぞれ新規開設した。

新店計画は、22年度にプラス3店(北陸2、東海1)、23年度はプラス5店(北陸3、東海2)。よって24年3月期末で72店舗を計画している。

今後も北陸と東海地区での出店を図る上で、その要の一つとなるのが、19年に稼働したプロセスセンター(PC)であり、連動して将来の出店構想に対応する拠点を含めた「最適物流網」をこの3年間で描いていく。

【PCについて】2019年4月に本格稼働した「アルビスプロセスセンター」は、精肉工場、惣菜工場の機能を有し、80店舗、売上高1千200億円に対応する製造能力を有している。今後は本社隣接地に94年に開設した既存の青果と海産のPCをどうするのかと物流網をあわせて検討していく。

また、21年4月には、石川県中央卸売市場内に青果と海産のセンターを新設し、20店舗に対応している。

【中計の社会視点概要】事業を通じて地域社会の課題解決を図っていく。例えば、高齢化、見守り、環境問題、食品ロスなど地域が抱えるさまざまな課題を、地域や行政とともに解決を目指し、これまでの地域のライフラインの役割に加えて、より地域になくてはならない企業を目指す。