豆腐市場ではいま「進化形豆腐」が次々に登場し、販売拡大している。コロナ禍で摂取したい栄養素としてたんぱく質が注目を集める中、元々たんぱく質の摂れる豆腐は、さらに手軽においしく摂れるバーやご飯、麺へと姿を変え、豆腐の購入者としては比較的若いファンを獲得している。進化形豆腐でたんぱく質をおいしく摂取する時代が始まっている。
いま全国の某大手CVSで爆発的に売れているのが、昨年11月に発売開始したアサヒコの「たんぱく質10gの豆腐バー 和風だし」だ。たんぱく質は一般的な絹ごし豆腐の3倍近くあり、高たんぱく、低カロリーの食品として男性だけでなく女性からも支持されている。
同社は「TOFFU PROTEIN(トーフ プロテイン)」シリーズという未来型たんぱく質食品も展開。「豆腐のお肉」「大豆のお肉」「豆腐のご飯」などをラインアップし、現在急速に配荷を増やしている。同シリーズの購入層は40、50代が中心で、60歳以上が中心である豆腐・揚げ物売場の客層拡大にも貢献している。
豆腐トップの相模屋食料は長年、即食簡便系の豆腐惣菜の開発に力を注ぎ、豆腐の進化と売場の変化を促してきた。コロナ禍の健康ニーズもあり、ヘルシーで食べやすい「とうふ麺」は春夏商戦で前年比2・5倍と大幅に伸長した。

今秋は「たんぱく質のとれるおとうふ惣菜」シリーズとして、スンドゥブ、湯豆腐、麻婆豆腐鍋、サラダ、グラタンなどを発売。たんぱく質を摂取からおいしく食べるスタイルへ進化させた。
白い四角い豆腐も進化している。さとの雪食品が今年5月に発売した「ずっとおいしい豆腐」が販売拡大している。常温で120日間の保存が可能で、チルド以外の売場で販売できることから、さまざまな売場で露出が増えている。
近年ブームのキャンプでも利用でき、キャンプ飯の食材として大手スポーツ店での取り扱いも始まった。キャンプ場と期間限定コラボレーションを展開するなど、従来の豆腐では考えられなかったプロモーションを展開している。
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