コーヒー価格 最高水準に急騰 ブラジルの深刻な霜害で 消費量は増加予想、大手各社が値上げ

世界最大のコーヒー生産国ブラジルの大幅な減産予測と米国・欧州の経済活動再開に伴うコーヒー消費量の増加予測で、UCC上島珈琲、味の素AGF社、キーコーヒーのコーヒー大手各社はこの秋からの価格改定を発表した。これにより、対象となる家庭用のレギュラーコーヒーの店頭価格は20%程度の値上げになることが見込まれる。

21年から円安傾向に転じたことで、コーヒー業界はコーヒー生豆相場高と円安が重なる深刻な状況に直面。その上、ブラジルを中心とするコーヒー生産国で霜害が発生し、次年度以降への影響も懸念されたことが価格改定の決定打になったとみられる。

各社とも「コーヒー生豆国際相場は今後も高値圏で推移すると推察され、コストアップが企業努力の範囲を超える水準にまで至った」とコメントしている。今回のコーヒー価格高騰の経緯はこうだ。ブラジルで4月に始まった21/22年クロップ(21年4月から22年3月までの生産年度)は裏作で、そもそも減産が見込まれていた上に、20年11月から続く降雨不足で前年度からの大幅な減産が予測されていた。

一方、需要面では世界各国で新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、米国と欧州を中心に経済活動の回復に伴うコーヒー消費量の増加が見込まれるようになった。

コーヒー生豆国際相場は2月から上昇基調に転じ、5月28日には4年半ぶりに1ポンド当たり160セントを超えるまでに高騰した。このような中、7月20日にブラジルのコーヒーベルトに霜害(降霜)が発生して以降、さらに急騰し先行き不透明感が強まっている。

1ポンド当たりの市場価格は7月20日の165.65セントから7月26日には207.8セントを記録。1週間で25.4%急上昇し、アラビカ種では2014年11月以来の最高水準の価格に達した。

ブラジルコーヒー当局による影響評価は継続中だが、22/23年クロップ以降の生産量減少も懸念されていることから、各社とも今後も高値圏で推移するとみている。

▽参考資料=「Coffee Market Report July 2021」(国際コーヒー機関:ICO)