フジは18日、イオンタウンがリニューアルオープンするNSC(小商圏型ショッピングセンター)「イオンタウン川之江」(愛媛県四国中央市)の核店舗としてSM(食品スーパー)を出店する。
同社は今月1日、マックスバリュ西日本と経営統合しイオンの連結子会社になることを発表した。今回、イオンの施設に初めて出店することで、両者の連携が具体的に示される。
経営統合の背景には人口減少や高齢化という地方の問題があり、今回イオンタウンが従来のGMSからNSCへ業態転換したのも同様の理由からだ。イオンタウンの加藤久誠社長は「当社が開発の主力とするNSCは、中四国でまだまだニーズがある業態だ」と強調。フジの山口普社長も「今後、中四国で大型SCを出店するのは難しいが、NSCやSMは有望である」としている。
フジが今回出店するSM「フジ四国中央店」は店舗面積1千650㎡で年商は12億7千万円を計画。山口社長は「今後、一定の坪当たり売上が見込めるような立地は、非常に少なくなるだろう。いかに、この売上で採算の取れる店を作るかが大事」と説明する。それを実現するには、センターやDXの活用が欠かせない。
マックスバリュ西日本との合併で売上高は地域最大の8千800億円となる。この規模を生かし、物流や仕入れコスト削減などの統合メリットをいかに発揮できるか。今回の新店は「協業し店作りする中で、新たなチャレンジをする店」(山口社長)であり、統合効果を示す試金石にもなる。
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