伊藤ハムは、今秋の新商品から環境負荷低減の取り組みをさらに加速させる。人気商品「The GRANDアルトバイエルン」の巾着タイプのパッケージは、これまでも環境に優しい水性インキ使用に変更していたが、今回さらに巾着タイプでは業界初となる「リサイクル包材」を一部に使用。現行包材より約15%のCO2排出量削減を見込み、商品には独自の「エコロゴ」を添付し訴求する。今後も引き続きバイオマスプラスチック、フィルムの薄膜化、再生紙、バイオマスインキや水性インキなど包材のエコ化による「CO2削減」と、ロングライフ商品拡大による「フードロス削減」の両輪で取り組む。
同社はこれまでも環境負荷低減の取り組みを進め、エコ化した商品には独自の「エコロゴ」を商品パッケージに添付しており、随時拡大している。業界初となる巾着タイプでのリサイクル包材使用では、素材・包材メーカーとともに開発に約1年かけて転換を果たした。商品にはエコロゴで「リサイクル包材でエコ♪」と記載している。
また、今回の新商品ではサラダチキンの包材を「薄膜化」し、現行包材より約23%の包装材料削減を見込む。薄膜化では、これまでも主力品の「朝のフレッシュ生ハムロース」や「さわやかパック」シリーズなどで実施している。

ロングライフ商品開発強化によるフードロス削減の取り組みでは、常温商品で、電子レンジで簡単に夕食の一品が完成する肉が主役の「レンジでごちそう」シリーズを発売。同品では、酸素バリア性の高いフィルムを採用して中身の酸化防止を図り、常温での賞味期間60~90日間に設定。チルド商品の「おかずプラス」シリーズは賞味期間60~120日間と長く、それぞれ新商品を投入し、ラインアップを拡充している。
同社の持株会社伊藤ハム米久ホールディングスは、今期から3か年の新中期経営計画が始動しており、「サスティナビリティへの取組み」も主要テーマの一つとして掲げている。同取り組みでは、「社会貢献活動、労働環境整備」と「環境に配慮した取組み」の2本柱で推進するに当たり、「サスティナビリティ委員会」を設置。同委員会でサスティナビリティに関する目標値などを現在検討している。
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