「おせち」今年も伸長見込む 名店、生産者らを応援 松屋銀座

東京・銀座の百貨店である松屋銀座は1日、来年正月向けのおせち商品を発表、10月1日からインターネット予約を、10月13日から店頭予約を開始する(浅草店は10月1日から)。コロナ禍で百貨店業界が厳しい中、昨年のおせち商戦は好調に推移し、今年も期待がかかる。

昨年は巣ごもり需要などの影響を受け、百貨店のおせちが躍進。松屋全体でも購入が増加して売上高は前年比140%と高い伸びだった。特に整備を進めたネット通販は200%と激増した。

巣ごもりが続く中で、家庭でも良いものを利用したいという風潮が強まったといい、ホテルやレストランの高級おせちが好調。高額な商品から売れ行きが良く品切れも相次ぎ、95%の商品が完売した。大晦日にも店頭で販売したが、やはり完売。銀座店だけで前年より2千万円台前半ほど上積みできたが、一方で売り逃しが多く発生したとみる。

コロナ禍で銀座のレストランなどは厳しい状況だ。同店のレストラン街も前年比60%ほど。19年比では5割に届かず、担当者は銀座全体のレストランも似たような状況だと推測する。昨年は銀座のレストランは8店を扱ったが、今年は11店に増やし、銀座を応援する。全体でもレストランは7店増。

コロナ禍以降、ネット通販の取り組みも強化し、新規客も多く獲得。今夏中元でもネット通販は210%と大幅増を記録しており、期待がかかる。購入者の年齢層も広がり、40代の利用も増えた。

商品面では、食事スタイルの変化に伴い「個食」に人気が集まり、昨年は約2倍に膨らんだ。

8月に同社が実施したWeb調査では、おせちの購入意向は増加、予算も増やすという回答が多く見られ、情勢が大きく変化しない限り、さらに売上は伸長するとみる。

今回は正月を贅沢に過ごす豪奢な商品を用意。松屋初登場となる「銀座ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン」は、シェフ自身が手掛けるイタリアンおせち。価格は40万円と、今商戦の最高額商品となる。

食材におけるサステナブルな商品も投入。「山野上野原ハヤリ ソーセージの世界2022」は、あらゆる食材をアップサイクルできるソーセージを使い、ひよこ豆のボタニカルソーセージも入る。

また、食材生産者の顔が見える商品も提供、産地応援につなげる。「恵比寿ビストロダルブル ニッポンの“美味しい”を巡るおせち二段重」などをそろえた。銘店も応援し、器からオリジナルで作り上げた伝統的おせち「つきじ治作 越前真塗朱八角おせち 祝焼鯛と香箱蟹付」などを発売する。

カタログ点数は昨年より6点増の203点。新規店18店。中心価格2~3万円。売上目標1億円(前年比105%)。