関西スーパー争奪戦 H2Oと統合にオーケーが「待った」 業界再編の動き加速へ

関西スーパーマーケットの株式7.69%を保有する第3位株主のオーケー(二宮涼太郎社長)は3日、8月31日に発表された関西スーパーとエイチ・ツー・オー リテイリンググループとの経営統合に反対する考えを表明。これに対し関西スーパーも同日、「H2Oグループとの経営統合を実施する方針を変更する予定はない」と発表し、改めてH2Oグループの経営統合を進める考えを示した。

オーケーは今年6月、関西スーパーに対し、同社株式の上場以来の最高値(1992年2月10日)と同値である1株当たり2250円で上限なしの公開買付(TOB)を実施する提案をしていたが、関西スーパーから同提案に対する実質的な協議の場が設けられなかったこと、関西スーパーの株主としてH2Oグループとの経営統合が株主利益の最大化の観点から公正に比較検討されたかということに懸念を示し、現状では少数株主保護の観点から十分な説明がなされていない、との考えから両社の経営統合に反対の意思表示をしたもの。

今後開催予定の関西スーパーの臨時株主総会でH2Oグループとの経営統合に反対の票を投じる考えを明らかにする一方、H2Oグループとの経営統合が撤回された場合、関西スーパーの取締役会に対し改めて1株当たり2千250円で公開買付を行う意向があると提案した。

オーケーが関西スーパーにしていたTOB提案は、関西スーパーを同社の完全子会社とし、同社グループの経営方針である「高品質・EverydayLowPrice」の関西スーパーへの導入、品質・価格・品ぞろえなどでの商品の見直し、両社の共同仕入れによる仕入原価の低減、両社でのプライベートブランド(PB)商品・留型商品の販売・商品共同開発、物流効率化などを進め、双方の企業価値向上を図るという内容。

争奪戦が株主総会の場に持ち込まれる可能性もあるが、オーケーは現時点では敵対的買収を仕掛ける考えはないとしている。

西日本エリアでは、関西スーパーとH2Oグループの経営統合発表に続き、1日にはフジとマックスバリュ西日本(MV西日本)の経営統合も発表されるなど、業界再編の動きが加速している。

その背景にあるのは、アフターコロナをにらんだDX(デジタルトランスフォーメーション)やOMO(オンラインとオフラインの融合)への対応。

イオンの吉田昭夫社長は1日、フジとMV西日本の経営統合の狙いについて、「リアルの店舗を拠点としたオンラインビジネスが密度コクやれるのではないか。規模を持った企業が享受できるメリットを出していきたい」との考えを明らかにした。

DX、OMOなどについては、インフラやシステム投資、人材を含め、地場SMが単独で対応するのは困難。

裏付けとなる財務基盤の安定も含め、業界内では売上高1兆円規模を目指す動きも進行しているが、スーパーマーケット(SM)の現状と今後について岡田元也イオン会長は「小売業の全体的な規模感は、SMを除き、すでに相当変わってきている。専門店、ドラッグストア、100均にしても大企業化し、集約化、寡占化が進んでいるが、SMはまだそうではない。SM以外(の業種・業態)で規模を拡大した企業がどんどん食品を扱うようになっている。

SM業界にしてみれば、競争相手が非常に大型化している。加えてネット通販などもある。現在、(売上規模が)5000億円を超えるSMは数えるほどだが、関西スーパーとH2Oグループの話のように、コロナ後の対応を、軌を一にして進んでいるのではないかとみている」との認識を示す。

アフターコロナの市場・競争環境や消費者ニーズの変化も視野に入れた業界再編の動きは今後、加速する見通しだ。