日本初 量産型ミルク入りティーバッグ登場 砂糖不使用の茶葉本来の香りが楽しめるミルクティーがお湯を注ぐだけで完成 「日東紅茶」から新発売

三井農林は、日本で初めて、茶葉とミルクが一体となった新型ティーバッグの量産化に成功し8月30日から全国発売する。

商品名は「日東紅茶 ミルクとけだすティーバッグ」で「オリジナルブレンド」(4袋)と「アールグレイ」(4袋)を取り揃え、希望小売価格はともに税抜300円。

ティーバッグ内にミルク成分であるクリーミングパウダーと茶葉が入っており、お湯を注ぐだけで茶葉本来の香りが楽しめる砂糖不使用のミルクティーが簡単に味わえるのが特徴となっている。

紅茶にミルクを加えてミルクティーをつくる場合、ミルクの分量の調整が難しく、紅茶を冷ましてしまいがちにもなるが、同商品は「日東紅茶」で追求した茶葉とミルクの黄金比でそれらの課題に対応するものとなる。

簡便性もウリで“片付けが面倒”や“飲みたい時に牛乳がない”といった不満点にも対応し、インスタントやペットボトルなどのミルクティーでは味わえなかった茶葉から淹れたての本格的なミルクティーを楽しめるというのが同商品の特徴。

4月からのテスト販売では、消費者から甘くないミルクティーのコンセプトに賛同が得られた一方で、砂糖不使用を求める声も多く寄せられたことから、砂糖不使用にしてクリーミングパウダーを増やすなどして磨きをかけた。

三井農林の竹田一也企画本部商品企画・マーケティング部部長
三井農林の竹田一也企画本部商品企画・マーケティング部部長

このことから、竹田一也企画本部商品企画・マーケティング部部長は「無糖ミルクティーをワンタッチで飲めるものが少なく、その課題解決の要素が強い。特にコロナ禍で在宅時間が長くなると、ミルクティーやカフェオレの甘さのあるプレミックスを一日に何杯も飲んでしまうと罪悪感が生じるが、無糖ミルクティーはそうはならない」と商機を見出す。

同社調べによると、ミルクティーユーザーは紅茶ユーザーの41%を占め、ミルクティーユーザーの中では無糖派と有糖派がほぼ半々となっている。

細かくみると有糖派が無糖派を若干上回っており、市場で有糖ミルクティー商品が大勢を占めていることも好機と捉える。

「今あるニーズに対してギャップがあるとみている。インスタントティーやペットボトルなどのRTD商品は、すぐに飲める利便性がある反面、どのアイテムも甘さのあるものが大多数という状況になっている」と作田祥司企画本部商品企画・マーケティング部商品企画室室長は説明する。

“簡単につくれるできたてのおいしいミルクティー”でニーズに応えていく考えだが、ティーバッグでもパウダーでもない新カテゴリーであるため認知獲得が今後の課題となる。

作田祥司企画本部商品企画・マーケティング部商品企画室室長(三井農林)
作田祥司企画本部商品企画・マーケティング部商品企画室室長(三井農林)

4月から約200店舗で実施しているテスト販売では一部店舗の棚で“埋没”もみられたという。これを受けて全国発売に向けてパッケージも見直しを図り「お湯を入れた瞬間に茶葉とミルクが溶け出しているのをビジュルアルで分かりやすくみせて、商品名も大きくデザインした」。

店頭活動については「実際に見て飲んでいただかないと価値が伝わらないのだが、コロナ禍でそのような活動が制限されるため、動画を準備したところ“分かりやすい”とご好評を得ている。店頭ではデジタルサイネージを過去にないくらい徹底的に展開していく」考えだ。

コミュニケーションは、SNSでプレゼントキャンペーンとモニターキャンペーンを予定し公式オンラインショップ「日東紅茶TeaMart」の活用も検討していく。

メインターゲットは紅茶ティーバッグユーザー。飲用シーンは家庭内をメインに想定しつつ、テスト販売の結果を踏まえて簡便性によるアウトドアやオフィスシーンにも期待をよせる。

紅茶以外のカテゴリーも見据える新型ティーバッグの可能性

「ミルクとけだすティーバッグ」の開発には検討から約3年を要した。

ティーバッグ内にミルク成分であるクリーミングパウダーと茶葉が入っている。(日東紅茶 ミルクとけだすティーバッグ)
ティーバッグ内にミルク成分であるクリーミングパウダーと茶葉が入っている。(日東紅茶 ミルクとけだすティーバッグ)

その開発にあたっては、抽出・香味・品質保持・製造設備の4つの課題をクリア。

スピーディーでバランスよく抽出される茶葉を選定して、茶葉抽出とクリーミングパウダーの溶解性に優れたフィルターを導入した。

「20種類以上の茶葉と15種類以上のミルクパウダーから、実際に牛乳でいれたものと比較して、どれが最も香味再現性が近くて、濃厚感もしっかりあって、紅茶の香りも感じられるかを選んだ」という。

茶葉・クリーミングパウダー・フィルターは粉漏れしにくい点も重視。

フィルターは、抽出・粉漏れといった品質面に加えて、持続可能な社会を目指すSDGsの両面から生分解性でホチキスフリーの環境に優しいティーバッグに仕立てられている。

量産化に向けては、設備投資を行い、藤枝工場(静岡県藤枝市)に新ラインを設置した。

「研究開発部門と工場のアイデアと技術を組み合わせて量産化を実現した。今後も製造効率や生産効率を改善し、さらに量産化し、より多くのお客様の手に取っていただけるように商品ラインアップを広げていきたい」考えだ。
今後のラインアップとしては様々な可能性がある。

「個性のある原料を配合するのも1つの方向。ミルク量の増減や、ミルクをなどのプランツミルクにする方向もある。茶葉もウーロン茶やジャスミン茶もある、レギュラーコーヒーも技術的には可能」と説明する。

今期(3月期)販売目標は1億円。

「紅茶のティーバッグ業界では久しぶりに新しい商品ができたので、これを機に活性化へとつなげていきたい。今後は生産効率をさらに高め、最終的にはよりお買い求めやすいものとして市場拡大を図っていきたい」と意欲をのぞかせる。