運動 健康などコロナ禍の悩み共有 江崎グリコのコミュニティサイトが人気

江崎グリコのコミュニティサイト「with Glico(ウィズ グリコ)」内でスポーツを通じてカラダのことが学べるWebサイト「スポーツパーク」が7月7日の開設から1か月足らずで人気を集めている。

7月30日、取材に応じた健康事業マーケティング部の山口郁未(いくみ)氏は「登録者も閲覧数も驚くペースで増えている。コロナ禍で運動・スポーツは、もはや関心の対象というよりも課題になっている」と手応えを語る。

「スポーツパーク」のポイントの一つは、生活者同士でスポーツをテーマに気軽に情報交換できる電子掲示板「みなさん教えて」にある。運営サイドが投げかける「憧れの選手は?」「どんな運動をしていますか?」「運動される時に困っていることは?」といった質問に、生活者からの投稿を通じて、生活者同士が交流してもらう仕組みになっている。双方向のコミュニケーションを重視するため、投稿に対して運営サイドからはあえて返答せず、話題提供に徹する。

「スポーツパーク」を開設した背景の一つに、コロナ禍の在宅勤務や外出自粛による運動不足があり、その解消には「人と人のつながりが大きい」と山口氏は語る。「スポーツパーク」の母体となる江崎グリコのコミュニティサイト「with Glico」も生活者同士の会話で盛り上がりを見せていることから「コミュニティの形成はとても重要で、スポーツパークでも知識や運動を続けられる工夫を共有してもらえれば、ココロとカラダの健康に寄与できると考えている」。

電子掲示板「みなさん教えて」(スポーツパーク)
電子掲示板「みなさん教えて」(スポーツパーク)

全体のテーマは「学べばスポーツはもっと楽しい!」で、「スポーツの正しい知識、正しい取り組み方が分かるようなコンテンツづくりを心がけている」。この考えの下、やる気を高める効果的なトレーニング方法などを伝える「役に立つスポーツ知識」や、同社が契約・サポートするトップアスリートやトレーナーを講師役に招いたイベント「この指とまれ!いっしょにエクササイズ」のコンテンツを用意している。

各コンテンツには、スポーツフーズブランド「パワープロダクション」で掲げられる「健康科学研究に基づく価値を提供して、結果・成果にこだわるスポーツアスリートにゴールを確信できるコンディションづくりをサポートする」コンセプトが底流にある。

山口郁未氏(江崎グリコ)
山口郁未氏(江崎グリコ)

「パワープロダクション」では運動・休息・栄養の3つのバランスを重視し、製品と知識をセットにしたソリューションを提案。「知識がないと往々にして『とにかくやればいい』と偏重しがちになるが、適切な休息と栄養が大事」と説明する。製品についても「休息・栄養など回復を起点とした製品を届けている点がわれわれの強み」と胸を張る。

ウォーキングを含めたスポーツ人口の増加傾向を受け、「スポーツパーク」には「パワープロダクション」の裾野拡大の狙いもある。「これまでの反応を見てみると、普段から運動されている方が想定していたよりも多いことが分かり、ブランドのユーザーになっていただける可能性は十分にある」と期待を寄せる。ただし「スポーツパーク」の主目的は、生活者の運動に関するさまざまな悩みに対するソリューション提案にあるため、ブランドの露出は最小限にとどめている。

「環境激変に伴い、メーカーと生活者の関係性も大きく変化している。従来のように製品を提供する時代から、生活者の中にどんな課題が内在し、それを共有し一緒に考えていく時代に変わりつつある。悩みは必ずしも言語化されるわけではないので、その部分も含めてメーカーがソリューションを提供していく必要がある」と意欲をのぞかせる。