普通に食事楽しめる日常を

先週、テレビで宮崎駿監督の「風立ちぬ」を放送していた。関東大震災のシーンで、家並みが大きく波を打つ。宮崎監督はこの絵コンテを2011年3月11日の前日までに描き終えていたが、東日本大震災の発生により震災シーンを残すかどうか真剣に考えたそうだ。

▼関東大震災は1923年9月1日に発生した。昼時だったこともあり、各所で火災が発生し、完全に鎮火するまで2日もかかったといわれる。行方不明者は10万5千人で、明治以降の日本の地震被害としては最大規模になった。

▼関東大震災によって首都圏は壊滅的打撃を受けた。人々のライフスタイルが大きく変化しあらゆる階層で食事の場の需要が高まった。大衆的な飲食店が増え、サラリーマンが日常的に大衆食堂を利用するようになる。外食拡大の契機である。

▼98年後の今日、日本はコロナ感染拡大のただ中にある。巣ごもり需要が継続し、内食需要は堅調に推移している。一方で外食は営業時間短縮や酒類提供の制限・禁止により引き続き厳しい状況にある。内食も外食も普通に楽しめる平時が待たれる。