独自の存在感を発揮する永井海苔 「ジャバンのり」が大ヒット中 新社長に久田和彦氏

愛知県豊橋市に本社を置く中京の有力海苔メーカー、永井海苔の社長が交代する(9月1日付)。長らく同社を率いた永井秀典社長は会長に、副社長だった久田和彦氏が社長に就任。同社は家庭用、業務用、ギフト(季節ギフト、葬儀返礼品など)を幅広くカバーし、海苔業界では中堅に位置するが、それ以上の存在感を放つのが永井海苔という会社。常に攻めを意識し、現在では市場を席捲している「ジャバンのり」で全国に名を挙げている。

「ナガ~イお付き合い」でおなじみの永井海苔は、本業の海苔商売では家庭用、業務用、ギフトをカバーし、特に仏事関係(葬儀返礼品など)にも強い。焼海苔のハラール認証取得も先駆けであり、昆布・わかめ商品、もずくスープ、青汁、沖縄産黒糖など本業から離れた商品も多く揃えている。このあたりの品揃えは永井秀典会長の意向が大きいとみられ「次に何が出てくるか」と見ている方も飽きさせない。

そうした常に攻めを意識する中で、ヒット商品も生まれている。それが「ジャバンのり」だ。商品自体は20年以上前から存在する韓国風もみ海苔のような商品で、それを永井オリジナルの味付け(ごま油、オリーブ油、えごま油、塩、砂糖など)で幅広い層に受け入れられるようにした。これが大ヒット。モンドセレクションのゴールド受賞や、1年間で大きく伸長した商品に与えられる日経POSセレクションも受賞。今や続々と競合品が現れる状態だ。

コロナ禍の巣ごもり需要以前から好調で、いわゆる韓国風味付け海苔も日韓サッカーワールドカップ(02年)頃に一大ブームを作ったが、それ以来とも言える大きな波が海苔売場に押し寄せている。その先頭に同社がいる。

新社長の久田和彦氏は永井秀典会長の社長時代(約28年)を補佐して長く、数々の施策で陣頭指揮を執ってきた。現在、新工場を計画中(22年9月完成予定が延期中)だが、むしろコロナ影響を加味したものに変更可能と言える。海苔業界も市場環境や経営環境の変化が続くが、独自の存在感を発揮し続ける海苔企業が永井海苔だ。

〈久田新社長の略歴〉

1955年4月4日愛知県生まれ、66歳。1986年4月1日永井海苔入社、05年取締役部長就任、07年常務取締役、11年専務取締役、17年代表取締役副社長、21年9月代表取締役社長就任