家飲みに漬物を ネーミングでも分かりやすくアピール

漬物市場は内食需要の高まりと健康ニーズにより再び浮上している。20年の漬物出荷額は3千200億円となった(本紙推定)。もちろん各社が得意とする販売チャネルによって明暗は分かれているが、総じて漬物は社会経済が苦しい時ほど強い。昨今は家飲み需要の受け皿にもなっており、ニーズ対応で市場はさらに活性化する見通しだ。

昨春から今夏にかけては巣ごもり需要で量販店向けの市販品やネット通販の商品が堅調に推移している。キムチのように大幅に需要が増え、市場における存在感を一段と増したジャンルもある。一方で業務用はトータルでは厳しく、特に観光土産は大ダメージが続く。業務用でも持ち帰りや宅配にいち早く対応した漬物ジャンルは堅調だ。

日本人にとって最も身近な食品である漬物は異常事態においても強い。昨今は家での食事にメンタルヘルス的な要素を求める生活者も増えているようで、コロナ禍における食の原点回帰の傾向も相まって伝統食・漬物が再評価されている。

足下では新型コロナの感染拡大が続き、巣ごもり消費は当面継続すると見られる。外食の営業時間短縮や酒類提供の制限・禁止により、街中での飲食も難しくなっている。その中で家飲みを思い思いのスタイルで楽しむ人が増加している。昔から漬物は酒のつまみとしても親しまれてきたが、昨今は家飲み用途をさらに分かりやすく打ち出す商品が増えている。

東海漬物の「プチ家飲みキムチ」(90g)はまさに家飲みにスポットを当てた個食タイプキムチで、家飲みに最適な濃厚な味わいに仕上げた。同社は9~11月、LINE応募限定のプチキムチキャンペーンを実施し、若い消費者を中心に認知向上を図る。

梅干トップの中田食品は9月1日から「ピリッと旨辛 おつまみ梅」(80g)を発売する。唐辛子のピリッと辛いアクセントが刺激的な新感覚の梅干で、ご飯やおにぎりの具材としてはもちろん、ビールやサワーなど酒のつまみとして楽しめる。

ライフスタイルの変化に伴う新たなニーズへの対応により、堅調に推移する市場をさらに盛り上げていく。