いつものメニューにかけるだけ 簡単味変、卓上調味料が活発 中部調味料メーカー

コロナ禍で自宅の食卓を囲む家族が増加していることを受けて中部の調味料メーカーでは、食卓でそのままつけたり、かけたりする卓上商品の開発が進んでいる。卓上みそ「つけてみそ かけてみそ」を展開しているナカモは9月1日、初の卓上たれとして「から揚げにつけタレ!かけタレ!」を発売。このほか、井村屋、カクキュー八丁味噌、美ノ久などのメーカーが相次いで新商品を発売しており、卓上市場を盛り上げている。

中部エリアでは、とんかつにみそ、冷やし中華にマヨネーズをかけるなど調味料をかけることが当たり前になっている。地元のみそメーカーでは、ほとんどがそのままかけられる調理みそを品揃えている。

その調理みその先駆けナカモ(愛知県清須市、杉本達哉社長)は、昨今のから揚げブームに着目。原材料の安さ、ターゲットが幅広く、初期投資も少ないから揚げ専門店が乱立しており、味変のために調味料を置いている店舗もある。その中で「市販品では、から揚げなど揚げ物のたれがほとんど見られない」と考え、「つけてみそ かけてみそ」ブランドを確立している強みを生かして、新商品の開発に踏み切った。

「から揚げにつけタレ!かけタレ!」は、自社の人気商品「西京白みそ」を使用した「甘みそ風味」と、醤油をベースに刻んだネギを加えた「ピリ辛油淋鶏風味」の2種類を9月1日に発売。東海地区特有の赤だしをベースにした「つけてみそ かけてみそ」とは異なる客層へのアプローチにもつながるとみられる。

また、小豆商品を展開する井村屋(三重県津市)は、長年の小豆の研究・技術を生かした「あずき味噌」を投入している。

菓子など甘く加工されやすい小豆を、毎日の食事に取り入れやすい調味料として新しく提案している。国産米、北海道産小豆、国産塩を原料に使用し、杉桶を使用した伝統的な醸造方法と井村屋の特色製法を組み合わせた。豊潤な旨みとふわりと広がる小豆の香りが楽しめる。

一方、老舗みそメーカーのカクキュー八丁味噌(愛知県岡崎市、早川久右衛門社長)は今期、赤だしみそをオイル漬けにした新感覚調味料「味噌オイル 赤」を発売している。

長い歴史に裏打ちされた赤だしみそをベースに、ニンニクやピーナッツの香りで食欲を刺激する新しい調味料として生まれ変わらせた。パスタやサラダ、バゲットなどにそのままかけるだけで新しい味に。料理の仕上げにも使え「あえる」「かける」「つける」が可能な万能調味料になっている。

業務用マスタードを主力としている美ノ久(愛知県一宮市、加藤亘社長)は、家庭用で110g小ボトルタイプの人気が高まっていることを受けて、新商品「メープルマスタード」(110g)を発売する。

原料のマスタードシードがカナダで多く生産・消費されていることを受けて、同じカナダ産のメープルを合わせた商品の開発を進めてきた。メープルの甘みにマスタードの風味がプラス。海外では浸透している「辛くないマスタード」を日本の家庭にも定着させていきたい考え。

また小ボトルタイプは、業務用への商品提案に向けたトライアルにも活用でき、業務用への広がりについても期待されている。