コーヒー産業の持続に寄与する認証コーヒーとは? UCCが解説

有機栽培・フェアトレード・レインフォレストなど

UCCグループは「カップから農園まで」の生産から販売に至るバリューチェーンすべての段階でサステナブル活動を展開している。その中で、今年注力しているのが認証コーヒーをはじめとするサステナブルに配慮した原料調達。全日本コーヒー協会の「コーヒーの需要動向調査」によると、認証コーヒーの認知や購入経験は年々高まっているという。

サステナブルコーヒーに関するオンライン説明会でUCCホールディングスサステナビリティ推進室の鳥越美也子氏は、有機栽培(オーガニック)、フェアトレード、レインフォレスト・アライアンスなど各種の認証コーヒーを紹介した。

「コーヒーの需要動向調査」で最も認知率が高いとされる有機栽培コーヒーは、日本のオーガニック食品の規格・有機JASに当てはまり、堆肥による土づくりを3年以上行った畑で農薬や化学肥料などの化学物質に頼らず自然界の力で生産されたコーヒーを表す。

鳥越美也子氏(UCCホールディングス)
鳥越美也子氏(UCCホールディングス)

生産者と製造加工者はあらかじめ登録が必要で、栽培条件から製造ラインまで一貫してJAS規格基準を満たせば有機JASマークが記載できる。原料だけ有機栽培と記載するケースも多い。

続いて認知率が高いフェアトレードは、公平な取引条件の下で公正な報酬や対価を保証するもの。適正な価格で商品取引を継続することで生産国の持続的な生活向上を支えることを目的とし、取り扱い品目や地域によって最低価格が定められている。

レインフォレスト・アライアンス認証は、地球環境・生物多様性保全のための熱帯雨林維持を目的とし、認証取得の条件に、従業員の労働環境への配慮・環境保護に配慮した農法・環境に悪影響を与える廃棄物の削減などが盛り込まれ、経済面・環境面・社会面でバランスの取れた認証と言われている。

レインフォレスト・アライアンス認証はUCCの関与度も高い
レインフォレスト・アライアンス認証はUCCの関与度も高い

UCCの関与度も高く、UCCは02年に国内のコーヒー業界に先駆けてレインフォレスト・アライアンス認証のコーヒーを発売。続いて08年には、ジャマイカのUCCブルーマウンテン直営農園でカリブ海初となる認証取得を果たした。

レインフォレスト・アライアンス認証は18年にトレーサビリティを目的とするUTZ(ウツ)認証(旧グッドインサイド)と合併。現在は「7月に統合プログラムが始まったばかりで、新旧マークが混在する移行期にある」という。

そのほか、渡り鳥と森林保護を目的に、伝統的なシェードグロウン(木陰栽培)で生産されたコーヒーを認証するバードフレンドリー認証がある。

認証コーヒーとは、NGOなど第三者がサステナビリティー(コーヒー産業の持続)の観点から定められる独自の基準でチェックを行い、基準に合致することを認めたコーヒーとなる。

中嶋弘光氏(UCC上島珈琲)
中嶋弘光氏(UCC上島珈琲)

UCC上島珈琲R&D本部製品開発部嗜好品開発チームの中嶋弘光チームマネージャーは「01年に市場最安値のコーヒークライシスが起こり、生産者がコーヒーを栽培しても利益が出ない状況になった。これを受けて、生産者から消費者までのサプライチェーン全体で価値の共有を図ろうという動きとともに、一つの概念として生まれたのが認証コーヒー」と説明する。

UCCでは、主要認証コーヒー以外にも、スペシャルティコーヒーでサステナブル製品を展開。国際協力機構(JICA)が取り組む「参加型森林管理プロジェクト」や「村おこしプロジェクト」に参画したコーヒー、コーヒー生産に携わる女性の雇用や社会活動をサポートする「IWCA」認証農園産コーヒーなどラインアップしている。

認証コーヒーの消費者との接点としては外食・ホテル・企業など業務用市場に期待を寄せる。

「われわれは創業以来、業務用で最初に新しいものを出してきた。業務用には、お客さまに直接、商品やサービスを説明して提供できる強みがある」と語る。