抹茶ラテ飲料に脚光 「綾鷹カフェ」「クラフトボス」激突 「お~いお茶」にも追い風か

「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」(コカ・コーラシステム)に続き「クラフトボス 抹茶ラテ」(サントリー食品インターナショナル)の発売が発表されたことで抹茶ラテ飲料が脚光を浴びている。狙うのは飲料市場の中で大きなボリュームを持つラテ市場やミルク入り市場の開拓。抹茶ラテ飲料はこれまで大きな動きがみられなかったが、2大ブランドが動き出したことで活性化への転換点になる可能性がある。抹茶そのものに注目が集まる展開になれば、抹茶で機能性表示食品をラインアップする「お~いお茶」(伊藤園)にも追い風となりそうだ。

「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」が開発にあたり着目したのは和素材ラテ。日本コカ・コーラの助川公太マーケティング本部ティーカテゴリー緑茶グループグループマネジャーは「カフェでは和素材を使ったメニューは定番化しているが、5年間で平均5%ずつ成長しているラテ飲料市場で和素材を使った商品比率は1%未満」と述べ、このギャップに開拓余地を見込む。

「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」は、上林春松本店が厳選した国産抹茶を1本当たり茶杓約2杯分相当の量を使用して濃厚な味わいを打ち出した点が特徴。使用している抹茶もポイントで、通常の「綾鷹」で使用しているものよりも大きい粒度の抹茶で口当たりや味わいを抹茶ラテに最適化され、そこに国産牛乳や独自製法のミルクブースト技術を駆使し、上品な口当たりのミルクテイストに仕立てた。440㎖サイズは「綾鷹カフェ」専用の新容器で、カフェでラテを提供する際の一般的なトールとグランデの中間サイズとして考案された。

「小岩井 Theカフェオレ」(キリンビバレッジ)
「小岩井 Theカフェオレ」(キリンビバレッジ)

一方、17日発売の「クラフトボス 抹茶ラテ」は健康志向が高まる中、無糖だけでは対応しきれないオフィスや在宅ワーク中の休憩時間に一息つける「憩い」の新定番を目指し毎日飲み続けられることを念頭に開発。「伊右衛門」の抹茶ブレンド技術をフル活用し、「濃いのに爽やか」な味わいを前面に押し出す。

柳井慎一郎常務執行役員ジャパン事業本部ブランド開発事業部部長は「『伊右衛門』で培った抹茶ブレンド技術を120%活用した。石臼挽き国産抹茶と乳脂肪リッチな設計で濃さを打ち出す一方、キレをよくして甘さを少し感じられにくくする工夫として複数の国産抹茶を使用した」と説明する。

「クラフトボス 抹茶ラテ」が狙うのもミルク入り飲料市場。同社の推計によるとコーヒー飲料市場と紅茶飲料市場を合わせた全容器に占めるミルク入りの構成比は55%。これに対し「クラフトボス」のミルク入りの構成比は40%で、かねてから「ミルク入りに対して何か新しい提案ができないかと模索していた」という。

「お~いお茶 お抹茶」㊧と「抹茶入りお~いお茶」(伊藤園)
「お~いお茶 お抹茶」㊧と「抹茶入りお~いお茶」(伊藤園)

ミルク入り飲料市場について柳井部長は「無糖系が伸びている中で、ミルクを使った味わいも好まれる。栄養学的にも、糖分やミルク分は常にカラダが欲しているもので急激に大きく減ることはなく、ストレス過多な社会で糖分、ミルク分がより求められる環境になってきていると考えている」との見方を示す。

抹茶ラテではないが、直近のミルク入り飲料市場で市場を賑わしているのが「小岩井Theカフェオレ」(キリンビバレッジ)。6月15日にリニューアル発売したところ、発売5週間で1千万本を突破した。

一方、抹茶飲料市場は伊藤園の独壇場で、「お~いお茶 お抹茶」と「抹茶入りお~いお茶」の機能性表示食品2品をラインアップ。2品ともテアニンと茶カテキンの働きで認知機能(注意力・判断力)の精度を高めるもので、「抹茶入りお~いお茶」は若年層がお茶を飲むきっかけづくりの役割も担う。

スマートフォンやパソコンといったデジタル機器の普及に伴い、暮らしや仕事が便利になる一方、情報過多や機器依存で脳は疲労し、認知機能が弱まっていくと言われている。