チーズ コロナ禍をチャンスに 外食向け苦戦も新需要チャレンジで健闘 野澤組

コロナ禍の長期化を受け、チーズ業界では家庭用が伸長する一方、業務用が影響を受けているが、そうした環境下、ナチュラルチーズの売上げが伸長している。

オランダ最大のチーズブランド「Frico(フリコ)」、イタリア「Ambrosi(アンブロージ)」をはじめ、世界各国から質の高いナチュラルチーズを輸入、提供し、業務用に強みを持つ野澤組(東京都千代田区、野澤毅一郎社長)はコロナ禍の中、加工食品向け、テイクアウト、食材宅配、通販向け等々にナチュラルチーズ販路を拡大したこともあり、2021年9月期第1四半期(10月~3月)のチーズ部門売上高は前年並みと健闘している。

業務用はコロナ禍を受け、特に外食向けの高付加価値タイプが厳しい状況だが、業績を下支えしているのがリテール向けやテイクアウト、食材宅配、通販向け等々。リテール向けでは巣ごもり消費を反映してか、アソート、クリーム、シュレッドなどが堅調だ。

アソートでは「チーズを楽しむひとときを過ごしてほしい」(同社)という願いを込め開発した「Cheese Time(チーズタイム)」が巣ごもり消費定着の中、好調に推移している。「“小さなご褒美セット”」は、2種類の食べきりサイズのチーズが入った小さなアソートパック。家飲み、少しアッパーへのニーズが高まる中、熟成ゴーダ、グリュイエールなど現在は8品までラインアップを拡大、手軽に、気軽に、まずはナチュラルチーズに親しんでもらい、裾野拡大につなげていく。

原材料コストが上昇する中、下期の市場動向は不透明。同社の通期業績予想も厳しいとの認識だが、ナチュラルチーズの需要は堅調と見られる。「コロナ禍の新しい消費スタイルにチーズをアジャストできるかが今後のポイント」という認識を示す同社。今後も新たなチーズの使い方や楽しみ方を提案する商品を開発・投入し、コロナ禍という逆風を、ナチュラルチーズのさらなる普及拡大に向けたチャンスととらえ、取り組んでいく考えだ。