為さねば成らぬ何事も

SDGsへの関心が高まっている。歯牙にもかけなかった頃からだいぶ様子が変わってきた。株主総会に向け何とかSDGsに適応する自社の活動はないかと血眼になり、これはどうか、あれはどうかという相談が増えたと弁護士が言っていた。

▼秋棚に向けた商談の席でも、改良品の味や品質、価格のことより、どれだけ包材やプラスチックを減らしたかが大手小売業の最大の関心事。SDGsにバイヤーは追いつめられている感じだったとメーカーの営業が驚いていた。

▼17項目のほとんどが一企業では対応が難しい。「安全な水とトイレを世界中に」「人や国の不平等をなくそう」と言われたって途方に暮れるばかり。勢い、気候変動対策や海や陸の豊かさへの対応で、やってる感を示すことになる。

▼何もしないことに比べればそれで十分だ。極端化は気候ばかりではなく、富の偏在や命の軽重も同様。株主の目がある、会社方針には抗えないなど、不本意ながら始めようとSDGsに掲げられた目標の達成なしには人類も地球も持続することが難しい。為さねば成らぬ何事も――だ。