カテキンにコロナ不活化効果 試験管内の実験で確認 京都府立医科大と伊藤園

京都府立医科大学は15日、お茶に含まれるカテキン類が新型コロナウイルスを不活化することを見出し、伊藤園中央研究所との共同研究の結果、茶カテキン類がウイルスのスパイクたんぱくに結合し細胞への感染能力を低下させる効果などを確認したと発表した。

試験管内でヒト唾液中に加えたウイルスに対しても、茶カテキン類による迅速かつ効果的な不活化がみとめられたことも明らかにした。

これらの結果を報告した 2 報の論文が6 月 8 日と11 日にそれぞれ、「Pathogens」と「Molecules」に掲載された。

発表によると、茶類を経口摂取しても血液中への移行は少なく、特に重合したカテキン類はほとんど吸収されないことから、お茶を飲んでも消化管から吸収されたカテキン類が全身的に作用する効果は期待しにくいとした。

一方、お茶を口中に含んだ時には、口腔内で唾液中のウイルスが茶カテキン類によって不活化される効果は期待できるとした。

これにより「多くの人がお茶を飲めば、唾液中のウイルスが不活化されることによって飛沫感染が減少し、人集団全体としてはウイルスの感染拡大を減弱させられる可能性は考えられる」(京都府立医科大学)とコメント。

たとえば飲食店などでマスクを外したら会話する前にまずお茶を含み飲みする(10 秒間程度口腔内全体にお茶を行き渡らせてから飲む)といった行動を多くの人がとれば、症状のない感染者から周りの人への感染が減らせうるという。

他人のためにお茶を飲むという公衆衛生的な使い方に有効な可能性があるが「現状ではあくまで可能性であり、患者さんにご協力をいただいてヒトでの試験を行わなければ、 試験管内の実験だけでははっきりしたことは言えない。現在、感染者がお茶を飲むと口腔内でお茶がウイルスにどのように影響するかについて検証する臨床研究を行っている」という。

なお、今回の論文で使用した新型コロナウイルスは変異型ではないウイルスでありイギリス型やブラジル型の変異ウイルスにおける効果を検証したものではないとした。