人流停滞で業務用苦戦のキーコーヒー 巻き返しへ飲食店支援と好調の家庭用に注力

キーコーヒーの21年3月期連結業績は、新型コロナウイルスの感染拡大で人の動きが停滞したことで主力のコーヒー関連事業の業務用市場が苦戦し減収減益となった。

コーヒー関連事業は、業務用市場での大幅な売上減少に加えて、ルートセールスを中心に商品配送を含めたきめ細かい提案やサービスを提供する営業体制で全国に拠点を構えていることから人件費や固定費などのコストが販売利益を上回り大幅な損失となった。

同社は、このような状況が浮き彫りになった前期に事業構造改革を実行。現在の営業網を維持しつつ営業拠点を再配置したほか、希望退職者募集による人件費抑制や商品在庫の適正化などに取り組みコスト全般の削減に取り組んだ。

5月31日、事業活動説明会に臨んだ柴田裕社長は「業績回復に向け損失を最小限にとどめるべくコスト削減を推進した。全国の営業網を維持しつつ合理化・効率化が図れる組織体制が整った」と語る。業績回復に向けては、好調の家庭用市場を強化する。

安藤昌也取締役常務執行役員は「前期に一番伸長した家庭用市場を中心に販売をさらに伸ばしていく。特に好調だった簡易抽出レギュラーコーヒーやリキッドコーヒーなどを全国津々浦々のお店に配荷し、販売していないお店がないことを目指していく。主力のレギュラーコーヒーについてもさまざまなコンセプトや可能性があり商品開発を進めていく」と説明する。

業務用市場に対しても商品開発や企画提案を行う。「コロナでダメージを一番受けた業務用は、飲食店さまが回復されようとする施策に寄り添い、さまざまな支援を行っていきたいと考えている。あわせてコーヒーだけではなく、コーヒー以外の食材も含めて展開エリアをさらに拡大しながら業績回復に努めていく」と述べる。

イタリアントマトなどの飲食関連事業は、ニューノーマルに適用した店舗開発やテイクアウト需要への対応、新たなメニュー開発、店舗オペレーションの効率化などに取り組む。