会えないからこそ気持ちを、増える在宅時間…コロナ下の需要変化に寄り添うギフト 味の素AGF

味の素AGF社は、コロナ禍でギフト贈答の実態が変化していることに対応して中元など夏ギフト商戦に臨む。

20日発表した竹内秀樹取締役副社長執行役員は、ギフト市場が厳しい環境下にあるとした上で「『心を贈る・絆をつなぐ』という意味でギフト需要はありインターネットを中心に新たな販路を拡充しているのが現状」との見方を示す。

古賀大三郎リテールビジネス部長は、ギフト情報の入手経路について、外出を控えたり店頭に長く滞在しない意識の高まりから、スーパー・百貨店・通販などのインターネットが増加していると指摘。

昨年見られた贈答変化としては「会えないからこそ気持ちを伝えたい近親者への贈答や、在宅時間が増えたことで自宅用への贈答が伸長。特に自宅用の需要が拡大した。一方、外出を控えたことで購入機会を失った方もいて、コロナは全体の約20%に影響を及ぼした」と説明する。

そうした中で商機としては、ギフト全体で低価格帯が微減し、高価格帯が微増している傾向に着目。「高価格帯が伸びているのは、ここぞとばかりに気持ちを込めてお贈りする贈答者心理が働いている」とみている。

これらの市場動向を踏まえ、21年夏ギフトでは「旅行に行けない」「人に会えない」「近親者とのコミュニケーション不足」「活の場の中心が自宅」などコロナによる変化に寄り添うべく①限定感・情緒的価値②自家需要③支援・応援④EC――の4つを開発テーマに掲げる。

(左から)瀧川直美氏、竹内秀樹氏、古賀大三郎氏(味の素AGF)
(左から)瀧川直美氏、竹内秀樹氏、古賀大三郎氏(味の素AGF)

瀧川直美リテールビジネス部マーケティング第3グループ長は限定感・情緒的価値の代表商品としてリキッドコーヒーの「ちょっと贅沢な珈琲店 アイスプレミアムギフト」を挙げ、「ギフトならではの特別感が求められる傾向がさらに高まってきた」と手応えを語る。

20年中元期のリキッドコーヒーギフト・プレミアムタイプは前年同期比10%程度伸長したと推定される中、同社プレミアムリキッドタイプは「市場以上の実績で市場を牽引し、引き続きこのようなプレミアムタイプの製品強化で市場をリードしていきたい」と意欲をのぞかせる。

今回は「ちょっと贅沢な珈琲店 アイスプレミアムアソートギフト」に詰め合わせている果汁飲料「温州みかん」(500㎖)のパッケージを刷新し、温州みかんの視認性を強化した。

コーヒー以外では、家庭用プレミアムオイル市場の拡大を受けて、プレミアムと健康を切り口に「太田油脂えごまオイルドレッシング黒酢」(200㎖)2本と「AJINOMOTO オリーブオイルエクストラバージン」(200g)1本を詰め合わせたギフトや、「AJINOMOTO こめ油」(350g)3本と「AJINOMOTO アマニ油」(180g)2本を詰め合わせたギフトを新発売する。

限定感・情緒的価値ほか自家需要や支援・応援、ECをテーマにした商品・取り組みも強化した。

なお、今年の市場環境については「今中元期は、昨年に比べて個々人が感染予防対策をして経済活動に少しずつ携わっている動きがあり、昨年よりは上向いていくとみている」(古賀部長)。