製油大手2社、合弁で搾油会社設立へ 他社参画も視野 日清オイリオ J-オイル 倉敷の両社工場皮切りに

日清オイリオグループとJ-オイルミルズは12日、搾油機能の全国統合を見据え、西日本エリアにおける搾油合弁会社設立に向けた検討を開始すると発表した。

両社は昨年3月に川上領域である搾油工程(原油と油粕の製造)までを範囲とする業務提携を締結。すでに両社の搾油設備を活用した搾油工程の受委託を開始しているほか、今後の環境変化を踏まえた長期的な安定供給体制構築に向けた検討を進めてきた。

今回、第一ステップとして両社が岡山県倉敷市に有する搾油工場(日清オイリオグループ水島工場、J-オイルミルズ倉敷工場)を対象に、共同出資による搾油合弁会社設立に向けて具体的な検討を進めることで合意したもの。

水島港に隣接する両社工場の搾油ライン(日清オイリオは水島地区、J-オイルは玉島地区)を一つの製造会社として纏めることにより、効率的かつ安定した供給を永続的に可能とする体制づくりや、製造技術革新による脱炭素化、AI・IoTの活用によるスマートファクトリー化など、次世代型搾油工場の構築を目指し、関係当局とも相談しながら検討を進める。

J-オイルミルズ倉敷工場
J-オイルミルズ倉敷工場

搾油合弁会社は搾油受託事業に特化した会社として、生産効率の向上を追求し、出資各社の搾油工程における業務効率の最大化を図ることを目的とする。各社がそれぞれに原料を持ち込み、製造された原油と油粕はそれぞれが引き取り販売することを想定。搾油工程の共同運営では、両社以外の搾油メーカー参画の可能性も視野に入れる。

製油業界は、世界的な人口増加と気候変動リスクで食糧需給の逼迫化が懸念される一方、国内市場は人口減少と少子高齢化による長期的な需要減少が予想されている。さらに政府が掲げる2050年の脱炭素社会の実現に向けた取り組みも課題となっている。

「油脂と油粕の安定的な供給」を将来にわたって継続していくためには、持続可能な「国際競争力の強化」に加え、「脱炭素社会の実現」に向けた取り組みが求められている。

さらに、建設後50年以上を迎えた搾油設備の老朽化も課題となっており、長期的な視点で国内搾油産業の持続可能な供給体制構築を目指していく。