家庭用オリーブオイル 20年度は金額微増 大容量化で物量増加も単価底上げが課題に

家庭用オリーブオイル市場規模の推移

前期の家庭用オリーブオイル市場は、コロナ禍で内食需要が高まり大容量品を中心に物量は増加したものの、単価下落の影響もあり金額の伸びは微増にとどまった。これまでの5%成長からは一服感が漂うが、成長カテゴリーの位置付けに変わりはない。コロナ特需が一巡し、流通サイドも前年の反動回避が焦点となる中で、オリーブオイルの立て直しは急務。さらなる市場拡大に向けて、国内メーカー各社は積極的な提案活動で巻き返しを図る構えだ。

20年度の家庭用オリーブオイル市場は430億円規模で着地。3年連続で過去最高を更新したものの、物量6%増に対し金額の伸びは1%弱にとどまった模様だ。物量と金額のギャップが広がった要因は、安価な大容量品のシェアが拡大したため。

19年からオリーブオイルの国際相場が軟化し、輸入量の約半数を占めるスペイン産エクストラバージンオリーブオイルのCIF価格が低下。輸入環境の好転により、スポットや小売PBの攻勢が強まったことに加え、コロナ禍で家庭内でのストック需要や使用量が増加し、1000gサイズなどの大容量化が加速した。200~500gの小・中容量帯では若年層のトライアル獲得も進んだが、安価な大容量品の攻勢で物量は増加した一方、単価面では課題を残した。

こうした中で、国内主要メーカー各社はオリーブオイル市場の継続的な成長に向けて、今シーズンも引き続きメニュー提案や販促企画を強化する。昨年の上期はコロナ禍で思うような販促企画が打てず、大容量品の露出強化を許したが、今シーズンは春先から生鮮やパスタ、ワイン、ヨーグルトなど他カテゴリーとの関連販売や、巣ごもりをとらえたメニュー提案などの販促企画を展開。鮮度や品質面での差別化訴求も継続し、積極的なプロモーション活動でオリーブオイルの需要拡大と市場活性化につなげる方針だ。

なお、日清オイリオグループによると、20年度の家庭用食用油市場は前年比8%増。市場規模は19年度の1千540億円を上回り、1千650億円規模に達した模様。内食機会の増加で、キャノーラ油が金額1割増と伸長。キャノーラ油は、タッチの差でオリーブオイルを抜き、最大カテゴリーに返り咲いた。

カテゴリー別ではキャノーラ油、オリーブオイルに続き、ごま油が3割増で市場規模は年間350億円超に。こめ油も二ケタ増で年間100億円台を突破。そのほか、アマニ油やえごま油、MCTオイルなどのサプリ的オイルも回復傾向。特にMCTオイルは前年比200%超と躍進。健康や美容に関心のある女性層の支持を集め、市場規模は20億円を突破。市場全体ではオリーブオイルを含めた高付加価値カテゴリーの構成比が6割を超え、プレミアムオイルの成長拡大が続いている。