塩こうじが前年比13%増 既存事業の進化で新展開へ ハナマルキ 花岡俊夫社長

みそ・醸造製品メーカーのハナマルキは近年、独自の万能調味料「液体塩こうじ」の普及に力を注いでいる。今秋はみその新商品を発売する予定で、既存事業の掘り起こしにも取り組み、新たな展開を図る。花岡俊夫社長が昨今の取り組みを語った。

  ◇  ◇

2020年の全体売上高は前年比0.5%減の198億円となった。内訳は、みそが前年並みの99億円、即席みそ汁・菓子原料・塩こうじなどの加工食品は1%減の99億円。加工食品のうち塩こうじは13%増の13億円となった。

家庭用はどのメーカーもそうだが、コロナ以前から売れていた商品のみ販売が増えている状況で、何十年にもわたって販促活動やCMに取り組んできた商品は伸びている。業務用は千差万別で、合算するとそれほどマイナスしていない。

注力している塩こうじ事業は昨年も引き続き伸長し、一昨年を上回る伸び率となった。「液体塩こうじ」を戦略商品としながら、粒タイプの売上げも拡大している。市場そのものが拡大基調にあり当社のシェアも着々と広がってきている。

家庭用の塩こうじは、コロナの関係で店頭販売ができない中、営業部がきめ細やかな店頭フォロー活動を行っている。業務用はスーパー、コンビニ向けの惣菜、大手外食チェーンでのメニュー採用が増えている。使用用途が広がっている。

塩こうじは今年も前年増を見込んでいる。タイ工場ではFSSC22000とBRCを取得した。現状は稼働率が高く、今後も海外への出荷が増えていくと予想している。

欧州ではベジタブルミートの加工に使われ始めた。米国ではベジタブルミートと、畜肉の加工に一部使用されている。中国には昨年駐在事務所を設立し、いま惣菜用途でスーパーへ提案している。また、現在タイ工場に新型塩こうじのプラントを設置中で、今秋までに完成する。

既存の事業を進化させ、そこから新しい事業を起こしたい。既存の事業ももっと掘り起こせば新たな展開を図れる。みその根本をもう少し研究し、今秋新商品を投入する予定だ。次から次へ新しい切り口の商品を出す必要がある。

内食需要の増加で、たまたま家庭用の販売が増えたが、コロナが終息して以前の生活へ戻った時、残る商品は一体何なのか。これまで一生懸命取り組んできた商品は残るが、それだけではいけない。飲んでおいしい、消費者が「おやっ」と驚くような商品を投入する。