発売105年のふりかけ「旅行の友」初の横展開 野菜が加わり広がる使い方 田中食品

田中食品は看板商品「旅行の友」のシリーズ展開を進めている。同商品は今年で105周年を迎えるロングセラー商品。大正時代、戦地へ赴く兵隊に、保存ができ栄養価の高いものをという海軍の要請で生まれた。その後、商品化に際し、創業者の田中保太郎氏が妻・トモさんへの感謝と、旅のお伴になるようにとの願いを込め、名付けた。

長い歴史の中で缶から袋へ、包材がアルミへと変化したり、期間限定品や復刻版などを発売したりすることはあったが、「旅行の友」の名を冠した派生商品がほかに生まれることはなかった。

こうした中で昨年、ようやく登場したのが「旅行の友 まぜごはん」。小魚が主原料の「旅行の友」に大根菜、人参、赤かぶ、赤キャベツの4種類の野菜を混ぜた。「野菜の栄養素と彩りが加わることで、より健康的な商品になり使い方も広がった」と田中孝幸常務。ホームページを通し、彩りカルボナーラなど米飯以外のメニュー提案にも力を入れる。

この春も新商品「減塩ふりかけ 旅行の友」を発売。これまで、「わかめごはん」「赤しそ」などの売れ筋商品に減塩タイプを投入してきた。高血圧学会の減塩食品リストで紹介されるなど、高い評価を得ている。

トモちゃんが登場する「広島ふりかけシリーズ」(田中食品)
トモちゃんが登場する「広島ふりかけシリーズ」(田中食品)

「看板商品の横展開は以前から考えていた。アイテムを増やすことで、改めて目を向けてもらいたい。これからも時代に合わせた価値を提案していく」(田中常務)。

「旅行の友」は広島市が認定する特産品「ザ・広島ブランド」にも選ばれている。前述の通り、メーン商品だけで展開してきた「旅行の友」だが、実はキャラクターの“トモちゃん”は以前から同社のほかの商品にも登場していた。

それが、宮島かきのしょうゆ海苔、お好み焼、広島ちりめんなど6種類を揃え、ご当地商品として人気を集める「広島ふりかけ」シリーズだ。「お好み焼味」ではへらを片手に持ち、「呉カレー風味」では海兵隊風にと、いつもと違う表情が楽しめる。