3度目の緊急事態宣言 東京・大阪・京都・兵庫の4都府県で GW商戦の影響必至 飲食店は壊滅的打撃

東京・大阪・京都・兵庫の4都府県を対象に25日に発令された緊急事態宣言。対象地域では酒類を提供する飲食店に休業を要請するほか、それ以外の飲食店での時短営業、1千㎡を超える大型施設の休業要請、テレワーク等で出勤7割削減など、大型連休中の人流を抑える強い措置を講じる。

食品業界にとってGWは年末年始、お盆と並ぶ最需要期だけに、3度目となる緊急事態宣言発令の影響は大きい。外食業界ではテイクアウトの拡充など、さまざまな対策を講じているが、深刻なダメージを受けており、たび重なる休業要請は「飲食店に壊滅的な打撃を与える」(日本フードサービス協会)と強い危機感を示す。コロナ禍の先行きが見えない中で、外食企業のトップからは「安全対策と営業許可をリンクさせるべき」と、実効性のある対応を求める声も出てきた。

飲食店に酒類・食材を納入する卸店、メーカーへの影響も懸念される。今回の緊急事態宣言発令に伴い、ビール各社は「大変な状況と認識しており、個々のお客さまにしっかり寄り添っていく」(キリンビール)、「飲食店は日本の食文化を守り育てる大事な存在であり、当社として引き続き飲食店に寄り添っていく」(サントリー)とコメント。緊急事態宣言期間中の樽製品の返品対応について、サッポロビールは「当該地区の市場状況を見ながら検討する必要がある」とした。

百貨店、ショッピングセンターも対応を急ぐ。4月26日、神戸・三宮に商業施設EKIZOを開業する阪急不動産は「4月末の開業に向けて準備してきた。満足できる状態で開業したかったが、感染状況を踏まえて対応する必要がある。営業時間については、行政の要請内容に従う方針」。

同商業施設に出店するスーパー・阪急オアシスは「周辺オフィスの昼食需要や、イートインコーナーで仕事帰りの一杯といった需要を取り込みたかったが、人の動きがなくなると厳しい」。テナント飲食店(ビアホール)では「酒類が提供できないとなると、ビール以外の目玉である炭火料理を売りにして当面はやっていくしかない」と顔を曇らせる。

一方で、食品スーパー・ドラッグでは、巣ごもり需要が一層高まることが予想される。大型連休中の人の流れを抑えるため、「チラシ自粛も検討」(都内のスーパー)するが、現時点では対応は未定。各社とも感染予防対策を徹底し、食のライフラインとして営業を継続し、冷静な対応を呼びかける。

「GWに外出を控えると商品は動くだろう。ただ、昨年ほどステイホームに徹するとは思えないので、家庭内需要も限定的になるかもしれない。帰省者の動向も気になる。昨年からずっと帰省できず、今回こそはと思っていた人も多いはず。それができなければ地方の店舗は厳しい」(関西エリアのスーパー)との見方もある。