冷凍食品 家庭用躍進も業務用不振で総消費量はマイナスに 20年統計

2020冷凍食品国内消費量 市況

コロナ禍に見舞われた昨年の冷凍食品国内消費量は前年比96.4%(284万373t)、金額ベースでは98.4%(1兆463億4千500万円)といずれも減少した。日本冷凍食品協会が21日に発表した速報値で明らかになった。

コロナ禍では巣ごもり需要から家庭用が大きく伸長する一方、業務用は落ち込んだ。国内生産合計では数量が97.7%(155万1千213t)と落ち込んだものの、金額(工場出荷額)は100.7%(7千28億円)と微増した。

うち業務用は数量が87%(77万9千948t)、金額が85.9%(3千279億円)といずれも大幅な減少。数量は1990年以来、20年ぶりに70万t台になった。

一方で家庭用は数量が111.4%(77万1千265t)、金額が118.5%(3千749億円)と躍進。1969年の調査開始以来、いずれも最高値になった。

業務用・家庭用の比率は数量が50.3%、49.7%、金額は46.7%、53.3%と家庭用が大幅に上昇。金額では家庭用が初めて上回った。品目別では減少傾向が続いていた水産物が100.2%とほぼ前年並みだったが、農産物は原料作物の生産減などを受けて94.1%と減少。国内生産の大半を占める調理食品も97.8%と減少した。

炒飯(119.5%)、ギョウザ(109.6%)、うどん(103.9%)、スパゲッティ(108.8%)と増加した品目は家庭用上昇の影響を受けたと思われるが、減少した卵製品(69.2%)、ピラフ類(78.2%)、ハンバーグ(89.4%)は業務用不振が響いたとみられる。

冷凍野菜の輸入量は94.8%(103万2千756t)と14年以来、6年ぶりの減少。調理冷凍食品の輸入量は95.3%(25万6千404t)、金額は95.4%(1千568億円)といずれも減少。うち家庭用は112.3%(5万3千422t)、金額では101%(371億円)と増加したが、業務用輸入量は91.7%(20万2千982t)、金額は93.8%(1千197億円)と大幅な減少だ。国別では中国76.1%、タイ90.5%と減少したが、ベトナムは139.4%と増加した。

同協会では国内生産量、冷凍野菜・調理冷凍食品輸入量の合計を消費量と定義。量・金額ともに減少したが、4年連続で1兆円を超えている。国民1人当たりの消費量は96.7%(22.6㎏)。調理冷凍食品は会員企業のみの調査のため、実際には調査結果を上回るとみられる。

結果について木村均専務理事は「業務用の減少が想定より大きかった」といい、今年の見通しについて「業務用は昨年ほど、落ち込まないだろう」とみるが「コロナ次第」とも話している。