葛飾区、回収PETを100%利用 ボトルtoボトルリサイクルに先鞭 全国清涼飲料連合会が協力

東京都葛飾区は、同区が集積所などから回収したペットボトル(PET)を100%、持続可能なリサイクル手法とされるボトルtoボトルでリサイクルする。

ボトルtoボトルリサイクルは、使用済みPETを再び同じ用途で使用可能なPETに戻していくリサイクル手法で、使用済みPETを繊維や食品トレイにして一度だけ再利用するカスケードリサイクルに比べて「繰り返し利用できる」という点で環境にやさしい手法とされる。

カスケードリサイクルは、使用済みPETを食品トレイや繊維など他のプラスチック製品に再利用する手法だが、一度再利用してしまうと、それをPETに戻すことができず最終的には焼却される。

葛飾区では、これまで回収PETの約95%をカスケードリサイクルしていたが、これを改め、全回収量をボトルtoボトルリサイクルする。

自治体が回収したPETは、日本容器包装リサイクル協会(容リ協)を通じて入札に回され、カスケードリサイクルかボトルtoボトルリサイクルされるのが一般的な流れだが、葛飾区では従来から容リ協を通さないルートを構築して全回収量の5%程度をボトルtoボトルリサイクルに充てていた。

「処理業者(リサイクラー)が設備拡大の方向に動いたことで、100%が可能となった。引き続き同じルートで業者に引き渡す際にリサイクル手法を指定することでボトルtoボトルを行う」(葛飾区)という。

ボトルtoボトルリサイクルは理論上、何度でもリサイクルできる仕組みだが、そのためには高純度のきれいな状態で回収することが求められる。

(左から)全清飲の河野敦夫専務理事、米女太一会長(全国清涼飲料連合会)、青木克徳区長、赤木登副区長(葛飾区)
(左から)全清飲の河野敦夫専務理事、米女太一会長(全国清涼飲料連合会)、青木克徳区長、赤木登副区長(葛飾区)

そのための正しい分別排出の啓発や多様な回収機会の提供を通じて、ボトルtoボトルリサイクルを推進すべく、全国清涼飲料連合会(全清飲)が連携・協力する。

17日、葛飾区と全清飲で連携・協力に関する協定書が締結された。締結式に臨んだ葛飾区の青木克徳区長は「区民にはきれいに分別して出していただいているが、より質の高い回収ができると思う。(全清飲に)全国にPRしていただき、葛飾区の取り組みが広がっていくことが大きな目標」と期待を寄せた。

今回は、自治体で回収する自治体系PETの取り組みだが、全清飲の米女太一会長は自販機のリサイクルボックスなどで回収する事業系PETへの波及を期待する。「きれいな状態でリサイクルボックスに入れてもらうことで、本当に効率よくリサイクルされる。このことを認知していただくことがものすごく大事」と語る。