キユーピー 本格始動するフレッシュストック事業 新しい価値と市場を創造

キユーピーグループは、この春から惣菜の概念を変える「フレッシュストック」事業を本格的に始動する。同事業の成功は、これからの国内事業の成長を担うものと位置付け、三つの挑戦を行っていく。

一つは、事業担当制から市場担当制への組織転換。これまでは国内の食品事業を調理・調味料、サラダ・惣菜、タマゴに分け、各事業がそれぞれ商品開発を行い、市販・業務用ビジネスを展開してきた。これを市場担当制へ移行し、市販用・業務用の2軸で経営を行っていく。

キユーピーおよびグループ各社の経営資源を集約し、事業の垣根を飛び越え、お客さま視点で開発した商品を起点に、食生活の課題解決と潜在ニーズの掘り起こしを行っていく。既存の3事業を融合し、グループ連携を牽引していくのがフレッシュストック事業。ケイパック、サラダクラブ、デリア食品などキユーピーグループのあらゆるアセプトも組み合わせて新商品、新サービス、新販路を開発し事業を拡大していく。

二つめが、たまご商品のさらなる拡大。10年前から、たまごと関係の深いイースターに合わせたキャンペーンを展開しているが、今後はたまごの健康価値の啓発にも取り組んでいく。注力するのが脳の栄養素といえるコリン。記憶、学習に関係する神経伝達物質の材料になり、アルツハイマー病に対する効果も期待され、欧米では望ましい摂取基準が示されている。

コリンが最も多く含まれているのがたまごで、肉、穀類、野菜と比べ3倍以上多く含まれているとする米国のデータもある。健康寿命延伸のために必要なほとんどすべての栄養素を含むたまご商品を拡大していくとともに、産官学で連携してコリン研究を続け、たまごのリーディングカンパニーとして卵黄コリンの啓発に取り組んでいく。6月には、ミシン目付き4連カップ容器に入った殻なしゆでたまご(冷蔵30日)のテスト販売を首都圏で行う予定。

三つめが、新技術に裏付けられた新商品を起点に、食生活提案力の向上を図っていく。その一つが、作りたてのおいしさを日持ちさせる新技術「冷圧フレッシュ製法」を用いたサラダ惣菜で、シャキッとした食感が特徴。ポテトサラダを加熱殺菌製法と冷圧フレッシュ製法で比較すると、加熱殺菌は野菜の色素変化が進むが、冷圧フレッシュ製法は野菜の彩りとシャキシャキした食感を維持しながら冷蔵で20日間の日持ちを実現した。4月1日から新商品を全国で発売し、惣菜売場にストックという新しい価値を創造していく。

また、精肉売場向けに料理用ソース「お肉のからめ焼き」3品を3月に発売した。業務用でプロに認められた味作りの技術を市販用で展開するもので、肉と野菜を炒めたところにソースを加えると、10分で絶品料理が作れるという仕立て。精肉売場を活性化させるとともに、消費者が求める料理の時短ニーズに応えていく。

なお、内食を献立から後片付けまでセットでとらえ、食器洗剤の「JOY」との異業種コラボレーションも提案していく。

キユーピーは、フレッシュストック事業で「内食ダイバーシティ戦略」を取り、内食の多様化に対応した新しい商品と食生活の提案をあらゆる側面から実行していくとしている。