「綾鷹」「紅茶花伝」から大型新商品 お茶のリーディングカンパニーへ邁進 コカ・コーラ

新ブランド「やかんの麦茶」も

コカ・コーラシステムは、「綾鷹」ブランドから「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」、「紅茶花伝」ブランドから「無糖ストレートティー」の大型新商品をそれぞれ投入し、麦茶飲料市場に向けては実質的な新ブランドとなる「やかんの麦茶from一(はじめ)」を立ち上げ、お茶商品(茶系飲料)全体で存在感を高めていく。

現況について、5日に開催された日本コカ・コーラ「お茶カテゴリー戦略発表会」で、小林香予マーケティング本部ティーカテゴリーバイスプレジデントは「清涼飲料のRTD市場の中で、お茶は金額規模で最も大きい市場。その市場において、炭酸カテゴリーとは異なり、われわれコカ・コーラは追う立場にある」と説明した。

お茶カテゴリーの強化を図るべく、前述のように製品ポートフォリオを拡充するとともに、消費者ニーズに一層寄り添う方針を固める。

「お客さまは、われわれのビジネス視点でのカテゴリー区分けでは飲料を選ばなくなっていることも分かっている。その時のニーズを満たしてくれる商品を複数のカテゴリーの中から選び、飲み回る傾向が一段と顕著になってきている」と説明。この考え方に基づき、茶系飲料全体を緑茶や紅茶といったカテゴリーではなく、嗜好性・健康感・止渇性の3つのニーズでとらえていく。

「お茶カテゴリーは、この3つのニーズを異なるセグメントによってすべて満たすことのできる数少ない飲料カテゴリー。このすべてのニーズに対応できるさまざまなブランドを横断的に提供できるのが、われわれコカ・コーラの強み。お茶市場においてもリーディングカンパニーを目指していく」と意欲をのぞかせる。

日本コカ・コーラによると、お茶カテゴリーのシェア状況は月によってはコカ・コーラシステムを含む3社が僅差で並ぶことがあるという。

お茶のリーディングカンパニーに向けて、多方面でマーケティング活動を活発化させる。

小林香予氏(日本コカ・コーラ)
小林香予氏(日本コカ・コーラ)

無糖茶中心にラインアップしている「綾鷹」では嗜好性ニーズに挑む。22日に「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」を新発売した。

2021年の「綾鷹」のテーマは「前進と革新」。前進では「綾鷹」オリジナル(レギュラー品)を軸足に「茶葉のあまみ」「ほうじ茶」「濃い緑茶」「特選茶」の派生製品をバランスよくマーケティング投資していく。一方、「綾鷹カフェ 抹茶ラテ」は革新への取り組みとなる。

助川公太マーケティング本部ティーカテゴリー緑茶グループグループマネジャーは「従来からあるコーヒー・紅茶に次いで、ラテの第三極を確立していきたい」と語る。

「ロイヤルミルクティー」で嗜好性イメージの強かった「紅茶花伝」からは、健康感・止渇性へのアプローチを強める。フルーツティーの「クラフティー」シリーズに次いで8日に「無糖ストレートティー」を新発売した。

山腰欣吾マーケティング本部ティーカテゴリー紅茶・機能性茶グループグループマネジャーは「無糖ストレートティーは、ほかの紅茶飲料のサブカテゴリーと食い合うことなく、ほかのカテゴリーから幅広く流入していることや、手いれ紅茶(リーフ)の後押しなどもあって、非常にポテンシャルがある」と商機を見いだす。

これまで手薄だった成長市場である麦茶飲料に向けては、大型新商品「やかんの麦茶from一(はじめ)」を4月26日に新発売する。

「やかんの麦茶from一(はじめ)」(コカ・コーラシステム)
「やかんの麦茶from一(はじめ)」(コカ・コーラシステム)

開発に約3年を要し、さまざまなコンセプト調査を行ってきた中で麦茶飲料市場に求められているのはシンプルさや親しみであることをつかみ、「綾鷹」や「爽健美茶」といったメガブランドの傘ではなく、実質的な新ブランドとして製品名を前面に押し出して成長市場に挑む。

新田祐一郎マーケティング本部ティーカテゴリーグループマネージャーは「麦茶飲料市場に向けて大規模にマーケティングプランを展開した上で製品導入するのは今回が初めて」と述べる。

健康ニーズに対しては、記憶力と血圧にWではたらくGABAを配合した機能性表示食品「からだおだやか茶W」を2月8日に新発売し、店頭ではトクホの「からだすこやか茶W」とともに押し出している。

ブランド横断の取り組みも嗜好性・健康感・止渇性のニーズごとで強化していく。「4月に健康をテーマにコカ・コーラ社のトクホ・機能性表示製品を対象にした統合型の大規模キャンペーンを展開していく。TVCMや店頭販促を予定している。5月には無糖茶製品を対象にした販促キャンペーンを計画し、それ以降もブランド横断の取り組みを引き続き強化していく」(山腰氏)。