地域商品の発掘を急げ

富山県の五箇山近くに、年商4億円にも満たない小さなあられ・おかきメーカーがある。以前は北陸一帯の地場スーパーや食品スーパーを得意先としていたが、今は新潟を中心とする大手米菓メーカーに棚を奪われたまま。

▼新潟勢はほとんどがうるち米を原料に、生産効率と省人化を突きつめた大型ラインを24時間フル稼働させている。おかきの原料は餅米。原料価格はうるちの3倍、製造にも倍の日数を要するが、売場では米菓として一括りで売られている。

▼昭和初期の創業で、昔ながらの設備と手法で作るおかきは価格訴求に太刀打ちできない。関東の高質店と地場で細々と売っていたところ、昨年夏、北海道から九州までの生協・宅配チャネルで販売が始まった。

▼帳合はコンビニや大手スーパーを得意とする大手菓子卸。競合と差別化した商品を置きたい小売に向け、また自身も競合卸との差別化から専門部隊を作り地方の埋もれた菓子を探している。小さなニーズを拾い上げる作業を怠った売場は衰退していく。地方のメーカーは厳しさが増す一方。発掘は急がねばならない。