全粒粉の「キットカット」 ニューノーマルに対応、約10年ぶり新シリーズ ネスレ日本

ネスレ日本は、全粒粉のビスケットを開発し、それを粉砕しチョコレートに練り込んだ「キットカット」を新発売した。

商品名は「キットカット ミニ 全粒粉ビスケットin」。「キットカット オトナの甘さ」シリーズに続く「キットカット」ブランド約10年ぶりの新シリーズとして、8日から発売開始された。

「キットカット」ブランドの今年の方針であるニューノーマルへの対応の一環で開発されたもの。

4日、取材に応じた槇亮次執行役員コンフェクショナリー事業本部長は「ニューノーマルで消費が非常に変わってきている。徳用袋の好調はその一例で、もう少し深くどう変わってきているかを見極めて、秋に向けて戦略の更新作業をしている」と語る。

「全粒粉ビスケットin」が狙うのは、在宅での間食や主食と間食の間。「仕事の合間に食べてもらっていた『キットカット』を、どのようにしたらもっと食べやすく提供できるか。そのような対応がブランドの使命」との考えが根底にある。

全粒粉は一般的に、通常の小麦粉に比べて栄養価が高く食物繊維や鉄分が豊富なことに加え、血糖値を上げにくいことからパン、焼き菓子、麺類に採用され用途が拡大している。この全粒粉を原料に使用するとともに、全粒粉のイメージを前面に押し出した大規模マーケティングを展開することで、新しい喫食シーンと女性層などの新規ユーザーを開拓して他のアイテムとのカニバリを起こすことなくブランドの成長につなげる。

ターゲットについては「調べたところ全粒粉は女性のほうが反応がよく、『とりいれてみたい』という積極性では少し若めのユーザーの拡大が期待できる」とみている。

製品は、まず全粒粉ビスケットを開発し、これを粉砕して「キットカット」のウエハースの外側部分のチョコレートコーチングに練り込んだもので、ザクザクとした食感と香ばしい風味を特徴としている。

門脇麦さんとネスレ日本の槇亮次本部長(キットカット ミニ 全粒粉ビスケットin)
門脇麦さんとネスレ日本の槇亮次本部長

個包装にもこだわり、人気イラストレーターの長場雄さんが「日常の中で上手く取り入れてほしいシーンを描いた」イラストを数種類デザインした。「全粒粉ビスケット」であることを分かりやすく伝えるため、女優の門脇麦さんを起用したTVCMを発売日から放映している。以降、ブランドとしては異例の展開で5月まで連続してメディア投資していく。

「開発には多くの人材を投入した。マーケティング投資もブランドの中で優先して投下して社運をかけて育成していく」と意欲をのぞかせる。

コミュニケーションと連動して店頭でもエンドで全粒粉コーナーを提案するなど盛り上げを図っていく。