味の素 「妥協なき栄養」にアプローチ “スマ塩”プロジェクトも始動

味の素社の西井孝明社長は19日、「食と健康の課題解決企業への取組みと進捗」をテーマとしたオンラインによる春季記者懇談会を開催。冒頭、3月期の業績見込みについて触れ、食品事業は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で家庭用は好調だった一方、外食減の影響で調味料・食品、冷食のセグメント全体では減収。事業利益は、調味料・食品、冷食で家庭用製品の販売増、製品ミックスなどによる採算性向上と経費減少により過去最高益だったと説明した。

「食と健康の課題解決」のためには食事(栄養)と、からだ・こころの健康の関係明確化が重要とし、栄養へのアプローチとして「減塩」「高齢期の低栄養」の課題解決の中軸にグローバルコミュニケーションと地域エコシステム構築、主要法人のマーケティングと連動。おいしい減塩とタンパク質摂取により「妥協なき栄養」を目指す。その一環として、7月から「スマート ソルト(スマ塩)」プロジェクトを立ち上げる。

「だし・うま味を効かせる減塩をしたいが、実際は調味料を減らす行動により、おいしくない・味が薄いという不満につながっている」と指摘。そこで、うま味調味料と風味調味料を使った「おいしい減塩」を推進し、これらをデジタルを通じて啓発する。「今後はグローバルなスマ塩の展開により、世界中の人々の減塩に貢献する」(西井社長)。

国内においては弘前大学や他社と連携し、減塩プラットフォームを新設。一方、海外でも減塩製品の上市を加速する(20~21年度で7か国、12ブランド)。

また、「勝ち飯」の新たな展開として、一般生活者への施策を強化し、アミノ酸の働きを活用した製品・サービスを通じて健康意識の強い層へのサポートを強化する。具体的にはマラソン・ウォーキング大会を運営するアールビーズ者と提携し、全国自治体と連携してウォーキングイベントを開催する。

環境に向けた取り組みでは、2030年の環境負荷50%削減に向けた目標を設定。気候変動対応やプラスチック廃棄物ゼロ化、フードロス50%削減など具体的なテーマを推進することで達成を目指す。